第29話 変態っぽい魔導士
「ところで、そっちが言ってた人と会うのはいつにする?」
話を変えようとリカルドは軽い口調でラドバウトに振った。あんまり真面目なモードでいるのは恥ずかしかったりした。
「そうだな……」
「早い方がいいんじゃない? この兄ちゃんの事知ってて後回しにしてたらザック怒るでしょ」
怒るって何だ?と思うリカルド。
「そうだよなぁ……それにいい加減復帰して欲しいんだよな……」
「クランハウスにはいるだろうからさ」
「今からか?」
「食いもん買っていけばいいだろ? 酒は溜まってるだろうし」
「と言ってもどこで調達――」
「女将ーって防音あったんだ、おーい女将ー」
途中で席を立って女将のところへ行ってしまったハインツ。
それを見送ってしまったリカルドは、目の前に座る同じく見送ってしまったラドバウトに視線を戻した。
「……家飲みの流れ?」
「……すまんな」
何度目かの謝罪にリカルドは笑った。
「ラドって苦労性なんだな。まぁ年長者だろうしパーティーのリーダーみたいなものか」
「リーダー役はあってるが、ハインツの方が上だぞ」
「……え?」
「悪かったな。俺は老け顔だよ」
仏頂面になったラドバウトをまじまじと見るリカルド。
「いや、え?」
「俺が二十六であいつが二十九」
「は!?」
二十六!?と驚愕するリカルド。驚愕し過ぎて無表情になってしまっていた。
「……いくつだと思ってたんだ?」
「え………」
三十超えてると思ってた。と、不貞腐れた顔に向かって言えないリカルド。
「あんたから見てそんなに上じゃないんだよ……改まってたから絶対かなり上に見てるだろうとは思ってたけどな」
はーと息を吐くラドバウトに、いやそういう意味では歳が近いと思ってたけどと思うリカルド。そこまで思って、ラドバウトの勘違いにも気づいた。
「あー、ラド? 俺、いくつだと思ってる?」
「二十とかそこらだろ?」
「それじゃサバ読み過ぎになるな」
「さば?」
「俺、二十九」
「は!?」
先ほどと逆の状況に、リカルドは東洋系って本当に幼く見られるんだなと頰をかいた。一応今のリカルドの顔は元の顔を主観でちょっと良くした程度なので日本人顔である。
「…俺より…上、だと?」
「そうなるかな」
「どういう顔してんだよ」
「そっくりそのまま返すわ」
「おまたせー、勘定は終わったし持ち帰り用に包んでもらったぞー……ってなに? どした?」
互いに額を抑えて苦笑いしている二人に、ハインツはきょとんとした。
「ハインツ、こいついくつに見える?」
「え? アイルと同じぐらいだろ?」
それが何?という顔のハインツに我が意を得たりとラドバウトは頷いた。
「だよなあ? だから
「って事は違うの?」
「お前と同い年」
「は?」
目を点にするハインツにリカルドはいやいやと手を振った。
「私の人種は幼く見られる事があるだけで、一般的な顔ですからね? むしろラドの方が同じ地域の方でも勘違いされるんですから驚き具合でいったら上ですよ」
「喧嘩売ってんのか?」
「自覚あるくせに喧嘩もくそもないだろ。
それより行くなら早く行きましょう」
不毛な会話を終わらせるべく席を立って、つっぷして寝ているアイルの上体を起こし背負おうとするリカルド。
「あ、おい俺が運ぶ」
止めるラドに、リカルドはにやぁと笑ってヨイショとおんぶしてしまった。
「私は年長者ですからね、年下の面倒はきちんと見ますよ。本人が知らなくてもね」
ふふふと笑うリカルド。
「あー……リカルド、だっけ? 悪かったからそいつ返してくれる?」
ハインツは持っていた包みをラドバウトに預けて、リカルドに手のひらを出した。
それを見てリカルドは意外に思った。てっきりアイルを持て余してるのかと思っていたのだ。
「こいつはちょっと伸び悩んでてね……俺がヘマしたのもあって過敏になってて、言い訳にはならないんだけどタイミングが悪かったんだよ」
「……なるほど。常にというわけではなかったんですね。早とちりしてすみません」
素直にリカルドがアイルをハインツに受け渡すと、ハインツは思いのほか優しい顔をしてアイルを背負った。
「いんや、態度が悪かったのは事実だからな。すぐに止めない俺も悪いし」
たははと気が抜けたような笑いを浮かべ、じゃあクランハウスに行くかとハインツは店を出た。
黙っていると目が鋭くてちょっと近寄りがたい雰囲気もあるハインツ。だけど中身は随分と優しいんだなとリカルドが見ていると、ぽんと肩に手を置かれた。
「アイルは昔ハインツに助けられててな、それでハインツの事を慕って追っかけて一年前にようやく
「あぁ……なるほど。それで」
「だからといってあの態度はいただけないんだがな。俺が止めればヒートアップしちまうし、ハインツが止めれば鬱憤が溜まって爆発しかねないしで正直危うい」
「……ラド?」
「俺に近いステータスなんだろ? だったらハインツの教え子同士でいい感じにならないかなぁと」
「…をい?」
まさかそのためにハインツを紹介したのか?と危ぶむリカルドに、ラドバウトはいや腕は確かだからなと慌てて弁明した。
「はぁ……そういうのは止めて欲しいんだけど。本当にいい子だから余計なストレスとかかけたくないんだよ」
「まぁそういわずに頼むわ」
「依頼料の減額を要求してもいい?」
「それはハインツとの話だろ? 俺との話じゃないからな」
「じゃ断ってもいいわけだ」
「ハインツの代わりになるような奴はこの辺ではいないと思うんだがなぁ」
「………面倒そうだったら拘束して転がしとくからな」
「それで構わん」
まったくもうとリカルドはぶつくさ呟いて店の入り口からまだかと顔を覗かせたハインツに気づいて早足に店を出た。
まだ酔っ払いがちらほら見える夜道を並んで歩いていくと、
「でっか」
「そうか? 大規模クランに比べればこじんまりしてると思うが」
ラドバウトの言葉に、大規模クランってどんだけの規模なんだと思うリカルド。
ハインツは特に何も言わず家のドアを開けて中へと入っていきラドバウトがそれに続いた。
リカルドも慌ててその後を追い、玄関というかエントラスの部分にあたるところに入った。
入ったところから右手に二階へとあがる階段があり、ハインツはそちらに足先を向けていた。
「じゃあちょっと俺はアイルを部屋に置いてくるから。ラドは応接のとこに案内してて、ザック連れてくから」
「おう。リカルドこっちだ」
軽々と人一人背負って階段を登っていくハインツを見上げていたリカルドは、呼びかけられて我にかえりラドバウトについていった。
廊下や室内の様子はよく掃除されていて綺麗だが華美というわけではなく、ごく普通の家のように見えた。ただ応接のとこというのは他と違ってきちんと整えられており、細工が施された優美な椅子と飴色に磨かれたテーブルがセットされたところだった。備え付けられた棚や壁紙、カーテンなんかも緑系統で統一されていてそれなりの相手を待てなす場所なのかなとリカルドは想像しながら勧められた椅子に座る。
「ってラド、ここでそれ広げるの?」
ごそごそと包みを広げ料理を取り出しているラドバウトに思わず突っ込むリカルド。
綺麗なテーブルの上に、皿にも移し替えないで油紙のままの下町のつまみという激しいギャップにそれでいいのかとそわそわしてしまった。
「ここなら音が外に漏れないから寝てる奴がいても邪魔にならないんだよ」
「タレが落ちないかすごい気になるんだけど。あと染みない?」
「汚れても掃除担当いるから平気だぞ」
「いいならいいけど……」
あらかた出す頃にバタバタと足音が近づいてくるのを感じた。
「巷の魔導士風情が大ボラを吹いているようだな!」
バーン!と勢いよくドアを開けて入ってきたのは、ラドバウトとそう変わらない高身長でひょろりとした体躯にそら豆色の髪を後ろで三つ編みにしている男だった。全体の雰囲気から三十代後半から四十代前半かと推測するリカルドだったが、ラドバウトの前例があるので自信はなかった。
「二流の目は誤魔化せてもこの超一流ザック様の目は誤魔化せんぞ!」
普通にズボンとシャツの町民風の格好で偉そうな事を言われてもいまいち一流かどうかわからないリカルド。とりあえずリカルドは視線をそら豆男の後ろにいる、あちゃーと言う顔をしているハインツに向けた。
「こちらの方がザックさんですか?」
「む。名乗りもせず人の名を口にするとは礼儀がなってないな」
口をへの字にしてリカルドの正面で腕を組み仁王立ちするそら豆男。
「ザック、嘘は言ってないんだよ。頼むからちょっとは話聞いて?」
困ったようにそら豆男の後ろで頭を掻いているハインツに、こっちも問題児(見た目は立派な大人だが)なのかと思うリカルド。
魔力を通す事など出来ないとほざいた魔導士を揶揄ってやろかとも思っていたのだが、それより面倒臭そうな臭いがぷんぷんして方針転換したくなった。
「失礼しました。初めまして、リカルドと申します」
とりあえず社会人として椅子から立ち上がり丁寧に頭を下げて謝罪と挨拶をすれば、そら豆男はあっさりと口元を戻してリカルドの前の椅子に座った。
「弁えているのならよいのだ」
リカルドはそっと横にいるラドに囁いた。
「もう帰っていい?」
「何にも話してないだろ」
帰る気を醸し出すリカルドの腕を即座に掴んで座り直させるラドバウト。気づいたハインツもそっとドアの前に移動して通せんぼしているあたりさすがパーティーメンバー、連携が取れていた。
「ザック。こないだ俺が言った魔力を流すって話だけどな、こいつが出来るんだ」
リカルドが帰る前にとラドバウトが本題を言えば、大仰に肩を竦めて疲れたように頭を振るそら豆男。
「ああ聞いたよハインツから。ハインツに流したらしいが勘違いだろう。違和感がないなどあり得ない」
鼻で笑うそら豆男に、ラドバウトは面白げに口の端を持ち上げて言い返した。
「じゃあザックがリカルドにやってもらってもいいな?」
「無理にやろうとすれば手酷いしっぺ返しを喰らうのはそこの若造だが? 私の魔力量はお前も知っているだろう?」
「リカルド、できるか?」
言い合いを勝手に始める二人に、いったい自分は何に巻き込まれてるんだと思うリカルド。
「やってもいいけど、状況がさっぱり掴めないんだが」
「いいから一回やってくれ、それで話が進むから」
「はぁ……」
出来るものならやってみせろと偉そうな態度で左手を差し出してくるそら豆男に、なんだかなぁと思いつつリカルドは手を合わせた。
「腕までにしますよ」
「む…………む?」
見下すように目を細めて見ていたそら豆男がやおら目を開き、動揺したように視線を彷徨わせた。
「もういいですか?」
これでとやかく言われるなら即刻帰ろうと思ってリカルドが言うと、そら豆男は狼狽えたように腰を浮かせた。
「いや待て! か……肩まで」
「じゃあ肩まで伸ばしますね」
「…………」
「終わりでいいですか」
「待て! ………っもう少し先まで」
「………これでいいですか」
「い、いや、もう少し!」
「……まだですか」
「もうちょっと……奥まで…!」
最初の勢いはどこへやら、だんだんと顔を赤らめ鼻息を荒くし前のめりになってくるそら豆男。逆に引き気味になっていくリカルド。
傍観者二人は何をしているのかはわかるが、そら豆男が興奮して顔を赤くしているせいで如何わしい雰囲気になりつつある空間に遠い目をしていた。研究気質のそら豆男が興味のある事に出会えば興奮するのは分かっていたが、まさかこういう方向になるとは予想していなかった。
「あぁもう」
小刻みに指定されるのが面倒になってきたリカルドは一気に全身に魔力を通した。
「っ!」
「はいこれで全部です。以上終わり」
ぱっと手を離し、はーと息を吐くリカルド。細かい作業である事は間違い無いので、好き好んで長時間したくはなかった。
「な、なんという強引な。そのくせ傷つけぬよう繊細かつ慎重に入り込むなど……」
顔を赤くして、ついでに鼻を膨らませて言う顔面年齢三十後半のそら豆男から猛烈に距離を取りたくなるリカルド。
「ラド、もういいよな? 帰っていいよな?」
「え? あ、あぁまぁザックもこれでわかっただろうが」
「じゃ帰るな」
嫌な予感がして椅子から立ち上がるリカルド。
「待て! いや、お待ちください!」
飛び出す勢いでリカルドの前に立ち塞がるそら豆男。
「いったいどのようにしているのかヒントを!」
「ヒント?」
「ヒントすら失礼だと弁えておりますが! どうか少しばかりのヒントを与えてはくださらぬか?!」
「え、いや、全然いいですけど。単純に魔力を細くして流しただけですよ」
だからそこどいて、と思うリカルド。
「細く、とはいかほど?」
「いかほどって……」
だからこれぐらいとラドバウトに見せたように魔力糸を出して見せる。
「なっ……いや、だがこれでは通せても細過ぎてとても全身を網羅する事は……」
「まぁ一本だけだとヴァンパイア化しかけてる相手には手遅れになるでしょうからこうやって」
今度は両手を合わせて、手を離しその間に髪の毛ほどの細さの網の目状の魔力糸を作るリカルド。
「うわすごっ」
思わず声が出たハインツと違い、そら豆男はじっと近くで魔力糸を見つめた。
「細かい網にしてざっと流せば短時間で部位を特定出来ます。やろうと思えば違和感のある部位を包むように切り離して纏めて消滅させる目印にする事も出来るでしょうから」
「………」
「……あのー、もういいですかあ!?」
帰る気満々で切りあげようとしたリカルドは、いきなり手を掴まれ声が尻上がった。おっさんに手を握られても全くもって嬉しくないリカルド。だがラドバウトやハインツの手前振り払うのも躊躇われ反応が遅れてしまった。
「師よ!」
「はい?」
「ああ良かった! 弟子にしてくださるのですね!」
「はい!?」
「恥ずかしい限りです。誰も出来ぬからと最初から可能性を否定してしまうとは魔導士としてあるまじき思考をしておりました。魔導の本質は探求、それを思い出しました」
「いや、ちょっとまってください!? その前に手を離してもらえますか?!」
握られた手を離したいのだが意外と力強く握られていて、無理に引き剥がすと逆にそら豆男の手を痛めそうであたふたするリカルド。
「思えば誰も私に並ぶ事ができないと思ったあたりから驕っていたのでしょう。属性違いの奴らに対してもどうせ私の考える真理に到達する事はないと最初から除外してしまっていたのも問題だったのです。あぁ師はどのような魔法を使われるので?」
「いや聞いてます? 手を離してくださいって! ちょっとラド、引いてないで助けてくれよ!」
横で、うわーここまで喰い付くとは思わなかった。と傍観してしまっているラドバウトに文句を言えば、ようやくラドバウトは座っていた椅子から立ち上がった。
「ザック、こいつは基本属性と空間魔法も使えるぞ」
「あと多分解毒してたから聖魔法もいけるな。防音に妨害入れてたって言ってたからおそらく幻覚系も」
「なんと! 空間魔法に聖魔法、幻覚魔法もか!」
(ちょっ!?)
連携の取れた情報提供を行うラドバウトとハインツに、ぎょっとするリカルド。
「いやー良かった良かった。ザックは魔力が高くて腕はいいんだが度々誰も己の境地に達しえないとか言って引き籠る癖があるんだよ。師が出来たなら当分引き籠らないでいいな」
あははと笑うハインツに、おい聞いてないぞと内心頬を引きつらせるリカルド。
いらっとして転移でザックから距離を取り、気づいたザックが近寄るのを物理結界で接近を阻んだ。
「とりあえず、ちゃんと会話をしてください」
「もちろんです! さあ結界を解いていただけますか!」
あかん。会話できん奴だ。と思うリカルド。
それから興奮して近寄って来るいい歳したおっさんという視覚的暴力が酷くて辛かった。
「まーまーザック、ちょっと落ち着けって。そんなにがっついたら逃げられるよ?」
「とりあえず座れ。お前が迫るとやばい場面を見てる気になる」
もう転移で帰ろうかなと思っていたら、ハインツが間に入りラドバウトがザックの肩を掴んで強制的に椅子に座らせた。
「悪いなリカルド。ここまで反応すると思ってなかったんだわ」
「……はぁ」
もうなんなんだと溜息をついて、ちゃんと抑えてろよと睨んでから結界を消した。
「とりあえず最初に言いますが、私は弟子を取るつもりはありません」
「え!? しかし先ほど――」
「あれはただ訊き返しただけです。了承の意味ではありません」
「そんな」
「まーまーザック、別に師匠じゃなくたって良くないか?」
絶望。という顔をしたザックの肩を叩いてハインツが言った。
「相談相手だっていいわけだろ? それとも何でもかんでも聞ける師匠じゃなきゃ嫌か?」
「そんなわけないだろ! 一から十まで他人に頼るなど本道に悖る!」
「ならいいじゃん。相談相手、いや話し相手ってだけでも」
「………」
(俺、話し相手も嫌なんだけど……)
真剣に考え込むザックを前に、リカルドはラドに視線を向けて嫌ですと首を横に振った。が、視線を逸らされた。
「で、リカルド。どっちがいい? 師匠か話し相手か」
(何故その二択)
ハインツに出された二択に額を抑えるリカルド。
「………………代わりの人では駄目ですか」
「代わり?」
「私の弟弟子です」
「おまっ、売る気か?」
ラドの上擦った声に、最初に売ったのは誰だよと思うリカルド。
そもそも弟弟子といっても本人なわけで、リカルドとしては売るというより夜の営業時間内で仕事として処理した方がましだと思っただけだ。
「知識も実力も私と同等です。どうですか」
「む…………リカルド殿では駄目なのですか」
「駄目です。忙しいので」
日中はほぼ樹の訓練に付き合うほど暇な癖に堂々と嘘をつくリカルド。
「そうですか……」
「あーザック、こいつの弟弟子も相当な相手だぞ。魔力通すのも出来るしな」
「なんと……ではリカルド殿の所属する一派が優れているのか」
一派というか一人だが。
そしてそのネタ元は
「……そうだな、私の方がとやかく言える事ではなかった。
リカルド殿、あなたの弟弟子を紹介していただけますか?」
今までの態度がなんだったんだと思うぐらい礼儀正しく頼むザックに、リカルドも襟をただした。
「ではこちらをどうぞ。彼は夜に占いの店を開いています。その札が光っている間に店に行きたいと思えば転送されます」
「転送装置……こんな小さな物が……」
興味津々で札をかえすがえす見ている横で、ハインツとザックがひそひそと声を潜めた。
「占いってさ、ひょっとしてだけど、例のだったり?」
「おう。例の占いの館だ」
「うわ、まじ? すごくない? 百発百中で当たるし助言が的確なんだろ? 俺も行きたいんだけど」
「何を占ってもらうんだ?」
「え? やーそれはー……ほら、いろいろあるでしょ?」
「お前……色か」
「直球だなぁラドは」
全部聞こえていたリカルドはハインツにこのリア充め!と内心罵っていた。
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