本編コメントで教えていただいたお話がこちらですね。うう、胸がいっぱいになる…!ファンタムとしては多くを語れなかったアリグレイドの覚悟と優しさ、そして切なさが深く伝わってきます。自分の心を押し通さずに最後まで彼女に尽くして支えたエリザも尊い…。゚(゚´ω`゚)゚。女同士でも愛する子を産めたらいいのに!と思わず自然の摂理にまで憤りを感じてしまいました。エリザかっこいいよ…!
同じ子の親として、小さすぎるカートくんと別れなければならなかったアリグレイドや、多感でついてあげていたい年齢の少年を残して逝ったエリザのもどかしさや悲しみは少しだけでも想像できるつもりです。母は強しと言いますが、それでも身を裂かれるくらい辛かっただろうな…。ふたりともありがとう、カート君を愛してくださって(またそれが伝わるのは期間を置いたあとになりますが、最後には伝わりますものね)
読んで良かったな、という素晴らしい番外編でした!(前の話との温度差も楽しいw
作者からの返信
裏にあったお母さんたちの物語。
母の愛は偉大なのでありました。相思相愛でも得られない子供という存在を得たきっかけは良くなかったけれど、嫌な相手ではなかった事、本当に愛をきっかけとしていたことは救われる事なのでしょうか。
ただこの過去をカート君が知る術はなく、読者しか知りえないお話だというところ。
子供達パートは明るかったですね(笑)
読了ありがとうございました!
同性愛といってもその中身は多様ですよね! アリグレイドのようなタイプもエリザのようなタイプもいる。
暴力的な愛を受け入れてしまう。そういう事って確かにありますよね。カート君は望まれて生まれた子だったんですね。カート君が知る事が出来たら……!
それにしても、憎むべき男から生まれたカートを大切に育てたエリザの気持ちを思うともう、泣けて泣けて……。
作者からの返信
人を好きになる事に、性別って必要なのかなと時々思うんですよね。この人との子供が欲しいというような、生物的繁殖のための意識を不随させるなら異性になるでしょうが。
一緒に生きていきたいと思える相手は、同性でも異性でも中性でもいいのかなという意識がずっとあって、この作品ではどの恋愛も差別的には扱っていません。ダグラスについては、大人が子供を性的搾取するという事で、悪い事であるという認定をしておりますが。
エリザの心境も複雑なんですよね。子供が生まれるには二性がどうしても必要で。憎い男の子供であって、愛する女性の子供でもあり。だけどそれ以上に、カートという個人も愛おしくてたまらなかったという。
ダグラスさんの言にめっちゃ揺さぶられてたカートに、この真実を伝えてあげたいですね……(ノ_<)
先代様は手放したくなかったでしょうし、ヴィットリオは知れば大層慈しんだでしょうし、エリザさんも本当は甘やかしてあげたかった……。切ない。
それでも、そういう愛情に包まれて産まれ育ったからこそ、カートはひねくれずあんないい子に育ったんだろなぁと思います。
作者からの返信
かかわった全ての人の愛情の化身がカート君!
本人は無自覚ですが、愛される事しか彼は知らない状態なんですよね。誰かを憎んだり、蔑んだりの暗い感情は、傍に居た人からは与えられていなくて。それがカート君のまっすぐな性格の理由かもです。
血縁との縁は薄かったけども、彼らの子として少年はこれからも強く生きるのであります。
以降は二次創作、他作家さん提供のお話になります(∩´∀`)∩
アリグレイドさんもヴィットリオさんのことを、完全にじゃないけど受け入れていたんだ。
カートくんにはわからない事実だけれども、最後の消えるときに、凄く嫌いってわけじゃないんだろうなとは思っていた。
エリザさんもカートさんのために必死だったんですね……。
イラストの絵では、エリザさんが優しい顔をしていたのが印象的でした。
作者からの返信
ヴィットリオの事は普通に好青年だと思っていたし、男だからといって嫌いだったわけでもなく。
カート君はものすごく望まれて生まれて来た子で、エリザも一目惚れ。厳しくしなければならなかったのは相当な重荷だったかと…。
子の事、何処かでカート君が知る機会があればいいのですがねー。
番外編も読みに来てくださりありがとうございました!
二人の母の口から語られなかった思いを、ここで知ることが出来ました。
どちらもきっと愛していたであろうという事は本編の端々に現れていた訳ですが、こういった形で知ることが出来るのは、読者としてとても嬉しく思います。
それにしてもアリグレイドさんの片思いではなくエリザさんと両想いだったのいうのにはびっくり。
そりゃヴィットリオさんに対しても「お健やかと、お思いですか?」と言いたくもなりましょう。
互いの事情の全てを知る事が無かったとはいえ、エリザさんとヴィットリオさんは自分ではできない望みを叶えさせる相手と対していた時はどんな気持ちだったのでしょうねぇ。
今後の番外編にて様々な事実を知ることが出来そうですね。
楽しみに読み進ませて頂こうと思います。
作者からの返信
番外編もお読みくださりありがとうございました。
カート君は知る事がなかったけれど、彼は本当に望まれて来て生まれて来た子でした。アリグレイドの叶うはずのなかった望みは叶い。彼女を愛するエリザは、離れるという辛い選択をも受け入れて、彼女の息子を育てたんですよね。耐えられたのはアリグレイドと同じ見目の男の子がどんどん育ってくれたから。愛あればこそでした。
黒い水晶木に国は密かに支配されつつあったけど、操ってヴィットリオにさせた事がきっかけで生まれた子がやがて、陰謀を止める事になったのだから、運命とは数奇な物ですね。彼女達の愛がカート君を育て、彼女達が国の危機を救ったと言えるかもしれません。
ここでお母さん側の気持ちが知れて本当に良かった!!涙
産みのお母さんも育てのお母さんも、どちらもカートの事を愛していたのですね…
切ない関係と別れのせいか、お別れを選ぶしかなかったお母さんも、厳しく育てたお母さんも。
本人に伝えてあげたいくらいの素敵な話でした…
作者からの返信
読みに来てくださりありがとうございます!
切ないお母さんたちの過去でした。
カート君が本編で彼らの愛を疑って苦しかったのは、聞かされた事と自分が体験したことのギャップが大きかったから。
実際は望まれて生まれ、心から愛されて、大切に育てられていたのでした。
彼がこれを今後も知る事はできないけれど、記憶の中のぬくもりを大切に、これからも生きていくと思います。
編集済
ちょっとこの回リアルに泣きました…
私、親子の話には弱いんです。生後3ヶ月で息子と別れなければいけないアリグレイドの気持ちを想像するとものすごい胸にきました。苦しいです(ノ_<。)
でも、アリグレイドが思ったよりヴィットリオのことを受け入れていたのがすごく良かったです。憎しみと共に生まれた子ではなく、愛に包まれて生まれた子なんだよとカート君に言いたいですね😊
生後3ヶ月で別れてしまい、その後親子の邂逅はかないませんでしたが、ファンタムとして一瞬でも再会できたのが良かったです。これを読んでから本編を読み返すと、また違った感想を抱きそうです✨(ファンタムはあれですよね、一応死んではないですもんね)とても素敵な番外編でした!
作者からの返信
番外編もお読みくださりありがとうございます。
ファンタムという形に作り替えられてしまっているだけで、彼女は死んではいませんでした。朽ちてしまう前に会う事が出来たのは、奇跡のタイミングだったかと。
カート君は生後三か月で別れたのに、ちゃんとアリグレイドの事を覚えていて、一作目の寝込んだ日の夢でその事を思い出しています。言葉ではなく感覚で相手の気持ちがわかるという能力が幼くともあって、別れる間際に必死に記憶に留めようとしたという。
もしカート君が盲目だったら、手放す必要がなかったのです。瞳の魔力を維持して生まれてしまったから、人に利用されると危険で、存在を知られてはいけませんでした。アリグレイドの息子というのがバレると、一部の人間はその能力を知っているので、利用されるリスクがあり。ヴィットリオも知っていたので、もし存在を知られたら、ヴィットリオを操っていた黒水晶木の精霊は、カート君を国の支配のために利用したと思われます。
重い運命と弱い体で生まれてしまったカート君がピアの元で幸せになれたのは、愛してくれたこの二人のお母さんの存在が大きいというお話でした。
編集済
ヴィットリオ……宰相殿……!
思いの外、陛下が心を動かされていた様子なのがちょっと意外でした。そしてなんとなくエリザさんへは片想いな気がしていたのですが、両想いだったのですね……。
むしろ片想いなら、ヴィットリオにワンチャンあったのかとも思えてしまいますが、色々切ないです(顔よし仕事もできるイケメン、もったいない……!)
それにしても、エリザさん、子育ての経験もないのにたった一人でさぞかし苦労されたことでしょうね。この環境下でカートくんがあれほど優しく育てたのは、エリザさんの育て方もあるのでしょうが、生来の性質も大きいのかも知れないなあと思ったりもしました。
何しろようやく穏やかな生活を手に入れたカートくんが幸せに過ごせることを祈らずにはいられません。
作者からの返信
そう、二人は相思相愛だったのです。恋愛としては性的なというより、魂の結びつきという愛し合い方で。エリザが男性的だったのでアリグレイドは彼女に惹かれたというところもあり、実際のアリグレイドは異性愛者だったという事です。ただ魂が恋しいと思う相手がエリザだったという。
ヴィットリオはアリグレイドのために仕事ができる男になっていました。そして真摯な愛情を持った優しい人でもあって、カート君の気質はヴィットリオから来ています。頭が良くて真面目な人。ダグラスが誰よりも早く気付いてました、まっすぐに前を見据える目線が彼に似ていると。
このころの黒い水晶木はそれほど人を操る力はなくて、彼の背中を押した程度だったから、アリグレイドがもっと激しく拒否していたら彼は我に返って辞めていたと思います。彼女が受け入れる姿勢を見せた事で止まらなかったという。
はあ、二人の切ない思いが心にぐっと来ます……
愛した人とこのように別れることになるなんてほんと悲しすぎますが、カートくんが希望の光といいますか……
カートくんも母親二人を無くしているし、そりゃーあの櫛が折れた時は今までため込んでたもの全て大爆発でしょう……
天国の二人が幸せであることを願っています……
作者からの返信
番外編も追いかけてくださりありがとうございます。
一作目の第一章第三話の女王と侍女のやり取りの後は、こんな物語がありました。
カート君が本名で呼ばれていなかった理由もここで明らかに。カーティスという名前で呼んでいいのは本当の母親だけ、というエリザのこだわりでした。
そしてエリザが呼んだカートと言う名前で、彼はこれからも生きていくのです。
二人の母親の愛でカート君は出来上がっている、というお話でした。
母エリザは厳格な人のイメージをいだいてましたが、愛情も深かったんですね。ただ表に出すのは苦手なだけやったんかー
良い裏話でした。
作者からの返信
カートの知らない本当の母たちの姿。彼はそれを知る事が出来なかったので苦しんでしまいましたが、真実はこういう事でした。
そんなカートも、ちゃんと愛情を受けて育っている事に、いつか自分で気づくかもしれません。自分の子供が出来た時に、親の愛情がどういうものだったのかわかるのかなあと。