並学生時代

ドムドムの段ボール

明日はどこまで跳べるだろうか

私の青春時代の思い出を聞いてほしい


並学生時代、私にはムベンベ星人の彼女がいた


彼女はムベンベ星からの留学生、いわゆる異星人だった


ムベンベ星人の見た目は、足が28本、口が287個付いていること以外は我々地球人と同じ見た目をしている


その中でも、彼女はつぶらな瞳をしていた


その瞳に心を打ちぬかれた私は、出会った日から猛アタックを続け、1週間後には交際を受け入れてくれた


目を閉じると彼女との思い出が鮮明に蘇ってくる


市民プールで足をプロペラのように回転させて泳ぐ彼女


リップクリームを一度で1本使い切ってしまうので業務用のものを箱買いしていた彼女


星を眺め二人の世界を作った午後8時30分


思い出すたびに胸がキュッと切なくなる


もちろん、彼女とは招来結婚するつもりでいた


しかし。別れは突然だった


彼女と交際を始めて10か月ほどたったある日、ムベンベ星からの連絡が届いた


彼女のひょぱ方のひょぱが病気で倒れたらしい


彼女はムベンベ星に帰らなくてはならなくなった


「別れたくない、地球にずっといたい」


私にこのことを伝えた彼女はわんわんと泣き出してしまった


「きっとまた会えるよ、僕らは遠い星と星を超えて出会えたじゃないか。次に会う時にお互い恋人がいなかったら、その時は結婚しよう」


私は彼女のすべての口にキスをした


私の口が使い物にならなくなるまで・・・




あれから15年、私はムベンベ星に行くために一日15分テレポートの練習をしている


昨日は20cm跳ぶことができた




明日はどこまで跳べるだろうか

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並学生時代 ドムドムの段ボール @tokyo78lavvit

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