第3話

「ここが依頼の場所ね。

 えーっと、依頼内容はーっと。」

そう言って先生からもらった依頼書をペラペラめくる。

「何々?

 謎の何かがいるので正体を確かめてできれば退治してほしい?

 なにこれ怖いんだけど!

 てかあんた何してんの?」

木の上に乗っている奴に声をかける。

「え?美味しそうな柿がなってたから食べようと,,,」

降りてきなさいと怒鳴るとしぶしぶ降りてくる。

「もう、ちゃんと集中してよね。

 ただでさえ山の中で視界が悪いんだし。」

その時、後ろでガサガサと音がした。

降り返ると黒い何かが出てきた。

ぶよぶよした人型の何かが。

そこそこ魔力も高い。

とりあえず,,,,,

「三級魔法!火炎弾!」

木々をなぎ倒し吹っ飛んでいく。

「ナニシテンダァー!(裏声)」

「いいじゃないぶっ飛ばしたんだし。」

「いや正体確かめるんだろ脳筋やろー!

 あと仕留めきれてないぞ。

 あの魔力量、最低でも二級魔法は要るんじゃないか?」

「要らないわよ。

 あんなの私の敵じゃないわ。」

そう言ってあいつが吹っ飛んだ方向へ一緒に向かった。


「どこまで吹っ飛ばしてんたのかしら?」

「向こうの湖まで行ってるんじゃなーいのー?」

五十メートルぐらいふっ飛ばしちゃった。

木がバキバキなんだけど。

「あ、いたよ。」

池の中で蹲っている。

「捕まえればいいんだよね?」

「おう。」

「四級魔法、網状炎。」

あいつに向かって火の網を投げつける。

が、周りが池のせいで火が消えてしまった。

「やばくない?

 どうやって捕まえるんだよ。」

「安心しなさい。

 貴方は私が守るから。」

そう言って一気にあいつとの距離を詰める。

「一級魔法、身体強化。」

自信の体に一番強いバフをかける。

腕を掴んで思いっきり上に向かって放り投げる。

そして周りに無数の火の玉を出現させる。

「これで終わりよ。

 二級魔法!蛍火!」

全ての火の玉が空高くにいるあいつに向かって飛んでいく。

全弾着弾し、ここまで突風が届くぐらいの大爆発が起きる。

かっこよくクルッと振り返ると、一瞬佐藤が動いたように見えた。

「ごめん、木端微塵にしちゃった。」

「かえろー。」

「はいはい、帰るわよ。」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

最弱の最強魔法使い @Sora_1058

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ