リアル・イーター
月夜猫
第0話 現実を喰らう者
『オマエハナニヲ、モトメル』
薄暗い工場の中1人の男が壁に背中をつけて倒れ込んでいる。そしてその正面からは薄気味悪い仮面を着けた男が不気味に笑いながら歩いていく
カツカツ、カツカツ。
倒れ込んでいる男は意識がないのか、それとも動けないのかぴくりとも動かない
仮面男とその男の距離も近くなっていくにつれ足音も大きく響くようになっていた
『サァ、チカラヲシメセ』
倒れ込んでいる男に向けて仮面男が小さな銃を取り出して銃口を向ける
「あぁ、悲しきかな。また1人の散りゆく命を私は見届けなければならない」
けたけたと笑いながらまた一歩近づいていく
仮面男が異変に気づいたのはその男と2メートルまで近づいてからだった。倒れ込んでいたはずの男はいつの間にか立っており、手のひらには黒い線が無数に広がっている
「まさか……、これが」
『スベテヲクライツクセ』
直後男から向けられた手のひらから無数の黒い線が仮面男に向けて放たれていく。まるで蛇が口を開けて襲いかかるような、そんな気持ちになりながら仮面男は笑ったのだった
「事前の情報でもこれはなかった、だとするとこれは彼の新の力──そういうこと、ですかね」
黒い線が通り過ぎたそこには仮面男の姿はどこにもなかった
『ゲンジツヲモクラエ』
──
リアル・イーター 月夜猫 @yoru_neko_
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