悩の不思議
千歳
第一章 『迷惑な明和さん』
第一話
僕は放課後、また女子トイレを覗く。別に変態的な意味ではない。僕はただ、女子トイレがどうなっているのかが、不思議に思っているから覗こうとしている。だが、覗いていることがバレないよう、どうすればいいのだろうか。
「あ、そうだ」
と僕の頭の上に電球が光った。これすれば、バレないだろう。
放課後なので、3階の女子トイレには誰もいない。自然に入るばトイレに入っているかもしれない女子にバレるだろう。
なので、できるだけ早く空いているところに入る。
ささっささっと僕は鋭く、空いているところに入れた。
おっと勘違いするでない。僕は1番端を選んだ。誰か入っているかを確認できる。確認した結果誰もいない。
誰もいない....。
誰もいないはずなのに、僕が選んだ端の方の隣でなにか妙な音が聞こえる。
僕は扉を3回ノックし、僕は言う。
「花子さんいますか?」
すると扉が少し開き僕は引きずこまれてしまった。
「(霊くん静かにして)」
赤いスカートをはいたおかっぱ頭の女の子・長谷川花子さん。僕はこの人が七不思議であることは、知ってる。この人は、僕とこの同じ時間で初めて出会ったのだ。今日は花子さんに用事があるので、女子トイレに来ている。
「(なんですか!いきなり。....そういうことですか)」
花子さんは誰かが来るため僕をトイレに引きずこまれさせた。
女子が出ていった。
「なんの用?」
鏡で前髪をいじりながら、花子さんは僕に言った。
「えっとですね。明和の件なんですが、やはり隙がないです」
「隙がないか。彼女は、何を悩んでるか聞かないと解決しないわよ。1人目の『悩くん』を退治できないじゃないか。あと敬語じゃなくても大丈夫だよ。」
花子はこっちに顔を向ける。
「そ....そうだったな。すまん」
今日もできるところまでやったが、明和と話せない。
悩の不思議 千歳 @titose121
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
フォローしてこの作品の続きを読もう
ユーザー登録すれば作品や作者をフォローして、更新や新作情報を受け取れます。悩の不思議の最新話を見逃さないよう今すぐカクヨムにユーザー登録しましょう。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
近況ノート
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます