レベアゲの日常
あれから数日経ち、
陽太はレベル7になっていた。
レベル2の指から醤油が出るという能力は
糞ほどいらなかったが、
徐々に経験値を稼ぐコツを掴んで
来ているのであった。
「あ、母ちゃんそのゴミ俺が捨てに行くよ」
「そう、ありがとう」
(うし!ゴミ捨ては3P入るんだよな~)
こんなせこい稼ぎ方をするだけで、
中身は何一つ変わっていない陽太であった。
ちなみに、今持っている能力はこんな感じである
・右人差し指から甘口醤油が出る
・お茶を入れると茶葉が立つ
・10円ガムを買うと1/3で当たりが出る
・四つ葉のクローバーが見つけやすくなる
・二度寝後の頭痛が無くなる
・時計を見なくても、
大体の時間がわかるようになる
どれも使いにくい能力ばかり
でも、陽太的には
(二度寝した時の頭痛消えるとか最高~!!)
とか無職ならではの喜びを味わっていた。
ゴミ捨てが終わり経験値3PをGETしたはずの陽太
家に帰り、母の作った朝食を食べ
最近日課になってきたランニングへ行く
陽太がたった数日でレベル7にいった理由は
これである。
どうやら、筋トレなどの自分を鍛える事などでも
経験値が獲得できるようだ。
今日もいつもと同じコースを走る。
陽太の家を出て、田んぼを通り、山を登り、
古びた山小屋にタッチ、山を下り、陽太の家へ
大体1km位の短いコース
だが、5年間ぐうたらしていた陽太には
だいぶ堪える。
「はぁ、はぁ、この道、、もっと、綺麗に
しろよ、、」
荒い息で走りながら、道に文句を言う陽太
山小屋まで辿り着きタッチ
「はぁ、、はぁ、あ~しんどい!!」
帰り道を見ると、やる気が一気に失せていく
まぁ、文句を言ってもしょうがないので
走って家に帰る。
家に辿り着き、汗を流して、自室に戻る。
(やっぱりだ、7のまま
変わってない)
そう、最近どうもレベルの上がりが少ないのだ
陽太が考えるには、
(ゲームと同じでそのレベルに見合った経験値の
獲得数が決まっているのか)
とのこと
実はこれ正解である。
まぁ、そんなこんなでランニングはほぼ無意味になってきたと感じている陽太。
そして彼には大きな決断を迫られていた。
(ん~、どこで働こう、、)
そう、就活である!!
レベアゲ無職 ミズキ @mizuki_wys
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