夜中の香ばしい香り


 もう少しで眠るところだったのに。


 なんだか、いい匂いがしてきたぞ。


 こおばしい? こうばしい?


 母さんも、加乃姉かのねえも眠ってる。


 今日は昼に少し眠ってしまったので夜ふかしだ。


 今日、もう昨日だ。


 昨日はホワイドデー。


 涼からプレゼントをもらった。


 2回目だ。


 私もバレンタインデーにチョコをあげた。


 加乃姉は立派なのを作っていた。


 なんとかチーズとあんこを混ぜたのをチョコの中に入れていた。


 あんこは普通のあんこと白いのがあった。


 白いのはホワイトチョコに入れていた。


 1つずつもらった。


 すごくおいしかった。


 余りで私の分を作った。


 クマの形のを作った。


 チョコを形に入れたのは加乃姉だ。


 加乃姉が作ったことにならないか聞いたら、


 中に何を入れたかが重要だから、


 私が作ったことにいなるって言っていた。


 煮豆を入れた。


 家にはいろんな煮豆があったから。


 涼はおいしいって言っていた。




 においが気になるので見に行く。


 台所にちがいない。


 同じ部屋で寝てる加乃姉は起きなかった。


 台所に来た。


 火が付いている。


 お鍋がある。焦げた匂いかな?


 いい匂いだけど?


 火を消した。


 加乃姉を起こしに行く。




「加乃姉、起きろ。起きてくれ。」


 加乃姉が起き上がった。眠そうだ。


「志乃、どうしたの?」


「火だ。なべが…」


 加乃姉が飛び起きて台所へと向かう。


 階段でこけたみたいだ。


 すごい音がした。


 私ももう一度台所へ。


 なべの中が見たかった。何の匂いだろう?


 母様も起きてきた。


「何の匂い?」


「火を止めるの忘れてた………。」


 加乃姉はトホホって感じだ。


「もう! 夜遅くに煮物なんて作るからよ!!」


「だって…、一晩寝かすと美味しいから………。」


 母様はため息をついて、


「気をつけなさい、火事になるところよ。」


「うん。志乃、ありがとう。」


 私はうなずいた。


「加乃姉、なべ見せて。」


 煮物がカピカピにこびりついていた。


 汁が無い。


「寝ましょう。」


 母様が去っていった。


 加乃姉はなべに水を入れた。


 明日洗うと言った。


 加乃姉と部屋に戻る。




 考え事。


 おもしろい。


 一晩寝かすと美味しくなるらしい。


 寝る子は育つと言うしな。


 もう私も寝よう。






____________________

初の志乃目線。文体をどうしようか悩みました。

これも母ネタ。そしてこれも2回(酷いやつが)

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幼女とその姉(「幼女とクラスメイトと姉」のおまけ) まこ @mathmakoto

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