第七章 大昇〈食屍鬼(グール)〉後篇

幕間 その一

登場人物紹介の御紹介ですぅ(蔵主社長)



☆番組をご覧の皆さぁん、蔵主 産業社長の蔵主ぞうす 重郡しげさとと申しますぅ。

 今回は主に第七章に登場する人物達のご紹介なのですがぁ、この番組をご覧の皆さんだけにオトクな情報をお届けする事が叶いましたぁ。

 蔵主 産業の機密事項もあるだけにぃ、取り扱いには厳重注意ですぅ!


※本項は登場人物の紹介と前章までの粗筋あらすじを記載しています。

 若干のネタバレを含む場合がありますのでご了承下さい。


 本項の情報は、作中の一九一九年七月時点のものです。



◆ 主な登場人物 ◆



◇ 宮森みやもり 遼一りょういち ◇


 魔術結社九頭竜会くずりゅうかいの新米会員。

 九頭竜会の最重要儀式に参加させられた事により、邪神勢力との戦いに巻き込まれて行く。

 大学では伝承学を専攻していた事もあり、宗教儀式や古代文明に造詣ぞうけいが深い。

 好きな煙草の銘柄はゴールデンハット。


 九頭竜会での儀式のさなか霊感が覚醒。

 比星ひぼし 兄弟との対話で、九頭竜会の目的が邪神の復活だと知らされる。

 あやの子の持衰じさいとして瑠璃家宮るりやのみや 一派いっぱ見出みいだされるも、生贄に供される運命が待っているらしい。


 邪神復活阻止の為、比星 兄弟と共に邪神崇拝結社に立ち向かう。

 又、帝都に迫り来る大災厄の回避も模索している。


 御霊分みたまわけの術法で人格を切り替える事が可能。

 人格が切り替わった際は『うら 宮森』などと呼称される。


 霊力開発が進むに連れ、相手の能力を分析し的確な作戦立案をするようになった。


☆地味に有能ぉ、ではなくぅ、地味で有能なこの作品の主人公さんですねぇ。

 瑠璃家宮 殿下の覚えもめでたい変に魅力のある方ですぅ。


 前章では淡いラブロマンスを演じられたようですけどぉ、今章では本格的なピンチにおちいってしまいそれ所ではないですぅ。

 ハッキリ言って※んじゃいますぅ。



◇ 瑠璃家宮るりやのみや 玖須人くすひと 親王しんのう ◇


 神日本帝国皇太子で、後の神日本帝国太帝たいてい

 全世界に破壊と殺戮をもたらす事で邪神の復活を画策し、綾との間に邪神復活の鍵となる子を儲けようとしている。


 自身にも凶大な邪神の一柱ひとはしらを定着させ、九頭竜会では瑠璃家宮 派(海軍派)を率いる。


☆今章では遂に殿下もバトルに参戦なさいますぅ。

 何でもを解放されるとかぁ。

 どんな闘いになるかぁ、今から楽しみですねぇ。



◇ 多野たの 剛造ごうぞう ◇


 神日本帝国の歴史学、伝承学の権威であり、真道院しんとういん大学の学長。

 宮森の師であり、彼を九頭竜会に引き込んだ張本人。


 邪神の一柱を定着させており、九頭竜会では瑠璃家宮 派に属する。


 電撃を得意とし、条件が揃えば石化術式も発動できる。

 とある事情の為、余程の事がないと瑠璃家宮の傍を離れない。


☆実は多野 教授が常に持ち歩いている西洋杖ステッキの材質はですねぇ、蔵主 産業とアメリカ海軍の共同開発なんですよぉ。

 今章では大活躍しますのでお見逃しなくぅ。



◇ 蔵主ぞうす 重郡しげさと ◇


 蔵主 財閥の三代目当主。

 全世界での人類大量虐殺に必要な兵器製造を担う。

 アメリカ合衆国と手を結び、数多あまたの次世代兵器を開発中。


 邪神の一柱を定着させており、九頭竜会では瑠璃家宮 派に属する。


☆わたくしの事ですぅ。

 今章ではわたくしの固有術式も判明しますので楽しみにしてて下さいねぇ。

 周りからはよくチートとか言われるんですよぉ。

 それだけ強力な能力だという事ですかねぇ。



◇ 相田あいだ あや ◇


 九頭竜会が行った最重要儀式で生贄にされた少女。

 儀式の末、邪神〈イダ゠ヤー〉の邪霊を定着させられた。

 定着の影響により、肉体も人外へと変容している。


 比星 兄弟の策略により、その子宮には宮森 由来の授精卵を着床させられた。


異魚にんぎょ〉形態に変容すると、毒鰭どくひれや音波での攻撃が可能。

 また〈異魚にんぎょ〉形態で〈イダ゠ヤー〉の歌を歌うと、〈ショゴス〉と肉人にくじんの粉末を服用した人間のほとんどを、強制的に〈深き者共ディープワンズ〉へと変容させる事が出来る。


☆今章は身重のお身体をして、旅行に探検にバトルにと挑戦なさいますぅ。

 ほぼ臨月なのに元気なお方ですねぇ。


 実はスニーカー収集がご趣味らしいですよぉ。

異魚にんぎょ〉形態になったら靴を履けなくなるからでしょうかねぇ?



◇ 権田ごんだ 益男ますお ◇


 瑠璃家宮 派に属する魔術師で瑠璃家宮の側近。

 頼子とは夫婦。

 要人警護や対象監視の任務に就く事が多い。

 表向きには、電気技師の職に就いている。


〈ショゴス〉との融合に成功しており、ある程度肉体を異形化させる事が可能。

 戦闘の際にはそれが遺憾いかんなく発揮され、豊富な戦闘経験を生かしてオールマイティな立ち回りを見せる。


〈父なるダゴン〉の邪霊を定着させており、〈深き者共ディープワンズ〉を統率する。


☆彼は大変強い再生能力を持っているので、作中で酷い目に遭う確率が高いですぅ。

 そんな可哀想な彼ですがぁ、今章ではカッコイイ見せ場がありますのでファンの方はご安心をぉ。



◇ 権田ごんだ 頼子よりこ ◇


 瑠璃家宮 派に属する魔術師で瑠璃家宮の側近。

 益男とは夫婦。

 夫の益男 同様、要人警護や対象監視の任務に就く事が多い。

 現在は一応専業主婦。

 益男と結婚する以前は看護婦をしており、今でもその手並みは衰えていない。


〈ショゴス〉との融合に成功しており、ある程度肉体を異形化させる事が可能。

 戦闘の際にはそれが遺憾なく発揮され、豊富な戦闘経験を生かしてオールマイティな立ち回りを見せる。


〈母なるハイドラ〉の邪霊を定着させており、〈深き者共ディープワンズ〉を統率する。


☆夫の益男くん同様ぉ、再生能力が高いので酷い目に遭いやすいですぅ。

 バトル満載の今章では当然酷い目に遭っちゃいますねぇ。

 その代わりぃ、今章では大胆なフォームチェンジが披露されるそうですよぉ。

 ヒントは『水中のハードパンチャー』ですぅ。



◇ 宗像むなかた 藤白とうはく ◇


 九頭竜会所属の魔術師。

 本邦では、在野の博物学者として名が知られている。

 粘菌(変形菌)に関しては世界的な研究者。


【第四章 雷獣の咄(はなし)】で宮森 達と行動を共にするうち、所属する大昇帝 派を裏切る羽目になる。

 熊野での事件解決後は瑠璃家宮に忠誠を誓い、妻子と共に瑠璃家宮 派の庇護下ひごかに入る事となった。


 戦闘魔術師としての能力は高くないが、持ち前の知識と発想力を駆使して宮森 達をサポートする。

 根っからの悪人ではないがかなりの大酒呑みで、その為に屡々しばしば宮森 達を困らせる。


☆瑠璃家宮 殿下の家臣になったからにはぁ、忠誠を誓って貰わねばなりませぇん。


 今章でもぉ、宗像 殿の発見した新種の粘菌が危機を脱するカギになりそうですぅ。

 それにぃ、先々の展開にも関係して来る予感がぁ……。



◇ 比星ひぼし 明日二郎あすじろう ◇


 宮司(今日一郎)が異界から呼び込んだ異形の弟。

 普段は幻夢界げんむかいと呼ばれる異次元に潜んでおり、現在は宮森の頭の中に居候いそうろう中。

 宮森の霊能力を覚醒させるべく、シショー役を買って出た。


 楽筝がくそうの演奏や精神感応テレパシーの中継などもこなし結構多才。

 兄の今日一郎を尊敬しており誇り高い性格。

 食に関しては並々ならぬこだわりを見せる。

 幻夢界では数々の浮名うきなを流して来たらしいが……。


 宮森との精神感応連鎖テレパシックリンクが切れて不意に姿を消す事があるが、今のところ理由は不明。


☆宮森さんに居候してる割にはぁ、今章の出番は少ないようですぅ。

 矢張りぃ、兄上のお顔が蒼くなった時と関係あるのかも知れませんねぇ。



◇ 佐藤さとう 久蔵きゅうぞう ◇


 重井沢の集落に住む老人で、地域の字引じびき

 比星 家と付き合いがあり、その盛衰せいすいつぶさに見て来た。


☆宮森さぁん、やっと伝承学者らしい事が出来ますねぇ。


 それにしてもぉ、天明てんめい大噴火の時に嬬恋村つまごいむらに現れた緑色の裳付衣もつけごろも雲水僧うんすいそうというのはぁ、いったい誰でしょうねぇ……。



◇ 酔っ払い ◇


〈白髪の食屍鬼グール〉達が帝居を襲撃した際、〈夜鬼ナイトゴーント〉に絡んだ末に上空からほっぽり出された酔っ払い。

 なぜか生存しており、外吮山そとすやま内部の牢獄に囚人達と共に収監されていた。

 そして、相変わらず酔っぱらっている。


☆はぁ……この男の事は喋りたくありませんねぇ。

 出来損ないというか何というかぁ……。


 でもぉ、〈白髪の食屍鬼グール〉こと比星 播衛門ばんえもん 殿は利用価値を認めているようですねぇ。

 播衛門 殿は幻魔達を呼び出して使役しているようですしぃ、何かしらの計画に利用されるのかも知れませぇん。



◆ 前章までの粗筋 ◆



 青森から帰った宮森は、帝都脱出計画を実現させる為の行動に移る。

 その最中に訪れる寅井とらい ふじ との淡く優しい時間に癒しを見出す宮森だったが、〈食屍鬼グール〉達による突然の帝居襲撃で事態は一変する。


 今日一郎とその母であるすみを奪われた瑠璃家宮 一派は、以前比星 一族が居を構えていた重井沢おもいさわへと向かう事となった。

 襲い来る幻魔達を退けた先に待っているものとはいったい……。





☆登場人物紹介後編は多野 教授にバトンタッチですぅ。

 第七章ともなると大所帯になってきましたねぇ。

 まだまだ増えそうで収まりがつきませぇん。

 それでは第七章前半部分のぉ、スタートですぅ!



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