自殺志願者が明日から世界を救います。

@maco314

第1話二人の出会い

 客観的です。もっと自主性を持ちましょう。通知表の自由記述欄には恒例とも言える文字が踊っている。バカ正直に母に見せれば何で普通じゃないんだ何てヒステリを起こされる事間違いないだろう。どうすればいいのか聞いても当たり前に持っているから説明できないときた。かと言って教師なんて表面上で、話を聞いたという事実に満足しているだけだ。もうどうでもよくないか。自殺しても。せめて最初の最後の親孝行に迷惑のかからない死に方にしよう。そして海へ向かった。自殺するとなっても特に何も思わない。さすが毎年客観的ですと書かれていただけある。自分が死ぬときまでこうなんてそこまでじゅうしょうだとはおもっていなかったが。

「ねぇねぇそこの君。」

後ろから声をかけられハッとし振り返る。どうやら一人で歩いている学生を不審がって声をかけられたわけではなさそうだ。どちらかというかいや確実に声をかけた人が不審者だろう。神社に使えているような服?を着ている。コスプレイヤーなのか。道を聞く程度を期待したいが格好からして面倒くさいことはわかる。だか発せられたのはもっと破天荒だった。

「明日世界が終わります!」

「あっはいそうなんですね。失礼します。」

そう通り過ぎようとした。否定せず適当に流すのが手っ取り早い。

「う〜ん。君死のうとしてるでしょ。」

想定外の言葉に一瞬体が固まる。

「とりあえずさ僕神なんだ。だから君がここで断るなら君が嫌ったやつ死後の世界でずっーと一緒にしちゃうから。ね、いっちょ世界救ってみようよ!」

この世界の居心地が悪くて悪くて死のうとしてるのに死後の世界で一緒なんてたまったもんでもない。ただ目の前にいるのが単純に不審者だったら死ぬよりも最悪な事態が待ち受けている気がする。

「まぁとりあえずさ埒開かないから連れ去っちゃうね。」

その不穏な言葉を最後に意識が遠のいた。

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