1-3
結局、あの後の5分間も、あちらこちらに行ったり来たりを繰り返していたら、時間が終わっていたのであった。
クエストを終えた時点で、自身の持つエネルギーの98%近くを使い果たしていたコヤマは、息も絶え絶えに会場を後にした。
この1年間のことが走馬灯のように駆け抜けた。
よろよろと歩くコヤマの目尻には、うっすらと光の粒が浮かんでいた。
寄り道して買い食いするほどの気力もないまま、まっすぐ家に帰り、夕食も食わずに床に就いた。
帰途、コヤマを追い抜いた連中がどんな顔をしていたのかは、もう、覚えていないようであった。
僕らの1年間戦争 柿本 修一 @shuichi_kakimoto
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
フォローしてこの作品の続きを読もう
ユーザー登録すれば作品や作者をフォローして、更新や新作情報を受け取れます。僕らの1年間戦争の最新話を見逃さないよう今すぐカクヨムにユーザー登録しましょう。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます