第5話
試験終了後の職員会議では
「今年の一年は豊作だな」
「えぇ。的を破壊した受験生が5人もいたなんて」
「そのうちの一人が、リウネル公爵の一人娘という話だ」
「あぁ、総合的な実力ではSランク冒険者にも比肩するとか」
「それだけじゃないわ。人形を担当した試験官によると‘‘まるで空間そのものがずれたようだった‘‘だそうだ」
「今の子供はそのレベルなのか、怖いな」
「いや、こんなレベルがごろごろいたらたまったもんじゃないわよ」
「確かにな!」
——————————————————
後日、学院から俺たち宛に手紙が届いた。
俺たちはいちいち王都まで来るのもめんどくさいので宿に泊まっていた。
一階の食堂
「合格できたか」
「はい、私の手紙にもそう記載されています」
(こくっ)
「私もだ」
朝飯を食う前に手紙を確認したが、どうやら三人とも合格できたようだ。いや、それよりも…
「シュラ、いつも思うがそんなに食っても大丈夫なのか?」
俺やシリアミルは普通の量なのに対し、明らかに異色なのがシュラの量だ。
あれ、軽く10人前ぐらいあるんじゃないか?
「マスターには言ったかもしれないが私は‘‘異能‘‘の副次的効果でいくら食っても満腹にはならないから大丈夫だ」
「いや、俺が心配してるのは体じゅ」
「主様、それ以上は言わないで上げて下さい。シュラも結構気にしてるんですよ」
「…」
気にしてるのか、じゃあ量を減らせよ。それとその顔やめろ。まるで心配した俺が悪いみたいだろ。
「…それよりも、今日は何をするんだ?」
気まずくなったので話を逸らす。
「今日は新しい服を買いに行きたいと思います。明日は学院ですので」
「ん?制服じゃないのか?」
「はい。学院では自分に合った服を着るという目的で服装は自由になっています。
ですが噂によると、学院側が制服のデザイン等を決めるのがめんどくさがったという話も聞きます。その代わり、腕に学院の生徒であることを示すバッジを付けなければいけません」
普通学生と言ったら制服だろ。
その理由がデザインとかを決めるのがめんどくさいからとか・・・真実だとしたら
学院、終わってんな。色んな意味で…。
「「「ごちそうさま」」」
(こくっ)
朝食も食べ終わったので、服を買いに行くとするか。
え、なぜ服を買うかって?この服いつ買ったと思う?
一番強いのは剣?魔法?いえ、異能です!! wata@yu @owner
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