私が設けさせてもらった自主企画に参加して頂けた作品なのですが、これは心動かされた…!感情だけでなく、周りの景色も比喩などを用いて丁寧に描写されていたからか、まるで自分が主人公と同じ景色、同じ感情を味わったかのような気持ちになりました。表現力等、今後執筆するうえでもとても勉強になりましたし、お話の中で語られた山田さんのメッセージも、いつか心折れそうになったときにもう一度読みに来たいと思えました。素敵な物語を書いてくださり、また企画に参加して頂きありがとうございました。
この作品は、雨がひどくて雨宿りが終わりそうにない人に読んでほしいです。ある人の、打開する心の流れは目から鱗が落ちました。こういう感じ方があるのですね交流の大切さに気づけました。
社会に傷つけられ人が怖くそれでも何処かで人を信じたい優しい「私」の瞳に映る世界を描く…現代社会において多くの若者が陥る心の問題に挑まれる繊細で美しい物語。
24歳の主人公はうつ病で仕事を休職することになった。傷つくことのない閉じた世界に安心する一方で、外に踏み出すことに恐怖を覚える。そして……。心地よく美しい文章は心にすーっと入ってきて、ゆっくりと足跡を残していきます。丁寧な描写や心に響く言葉に足を止めることもあるでしょう。結末まで読んだときに見える景色は、きっと何よりも輝いています。優しい気持ちの詰まった温かい作品です。どんなあなたのことも否定はせずに後押ししてくれるはず。自信を持っておすすめします!
繊細過ぎる、会社に行けなくなった主人公の心情が、様々な種類の雨によって表現されている、非常に文学的な作品でした。 鋭く冷たい雨が作る泥の水たまりのように……主人公が不安を心に澱ませるシーンもございましたが、雨上がりの後に美しい虹がかかるような、淡く優しい光に包まれているようなエンディングが見事です。
きっと、うつ病とまではならずともこの主人公の前に立ちはだかっている憂鬱は多くの人が一度は抱いたことがあるのではないかと思います。物語全体にずっしりとたゆたう比喩との旅をぜひ皆さんにも体感してほしいです。