泥のように纏わりつく緊張感が絶望感が、しかし一筋の光が
- ★★★ Excellent!!!
この物語の芯は、主人公が紛れもない真の勇者であることだ!!
だからこそ、苦悩する、絶望する、嘆き、呪い、そして……歯を食い縛って前を向き、進み続ける!!
第1部(私の主観による分類です)
まるで泥沼の中にいるような緊張感と絶望感が纏わりついては、差し込む僅かな光に心を救われる(読者もね)
しかし……
光は、愛情は、信頼は……鏖殺せねばならない相手からも注がれる……
情深き勇者だからこそ、その恨みは決して忘れず、その意志は決して揺るがない
だけど……
優しき勇者だからこそ、魔族にも心を預けてしまう……
そして……
正しき勇者だからこそ、魔族の根絶やしは避けられない……
…
……また
主人公の前を向き続ける意志が、見出した反撃の種火が、決してこの物語を暗く重苦しいものにはしなかった!!
なのに……それでも……
生活の一部として、至る場面で突きつけられる……
魔王国の幸せ全ては、今この瞬間にも
冷酷に、残虐に、尊厳も命も奪われ続けられている人々によって成り立っているのだと
…
……
読んで……泣いた……
…
……
これら全ての絶妙さが本当に凄まじく、読み応えがあって本当にすごかった
おすすめBGM曲は「ザムザ」・「アトラクトライト」・〈進撃の巨人〉の主題歌集
(聞きながら読んでてめっちゃ合ってると感じたから、本当にオススメ)
第2部
テーマは戦士の休息(戦士式の休息法とも言えるかも)
第1部だとできなかったイチャイチャが多目なのが嬉しい
人類陣営のことが詳しく描かれることで、背負うものの尊さの解析度も上がるって感じがしてよかったな
基本的に程々の無双が多くあるけど……
そう……いつも残酷な宿命は静かに忍び寄るもの……
そして現在、因縁がひっそりと交差する北部戦線を前に
第3部が始まる