劉裕86 荊州慰撫の表
412 年、
初めて
ここで荊州の民に向け、所信表明。
関連はこちら。
https://kakuyomu.jp/works/1177354054888050025/episodes/1177354054888791860
夫去弊拯民 必存簡恕
捨網修綱 雖煩易理
悪弊を払拭し、民を助けるには、
何よりも寛大な心が求められよう。
様々なしがらみを捨て去り、
秩序を修復させれば、
煩瑣なルールも
シンプルなものとなろう。
江荊彫殘 刑政多闕
頃年事故 綏撫未週
刑罰も、法規にも欠落が生じていた。
このため近年トラブルも絶えず、
平和であった時期など、
ろくに無かったことであろう。
遂令
百姓疲匱 歲月滋甚
財傷役困 慮不幸生
だからこそ、ここで私は命じたい。
人々の疲弊を、
期間を設けることで癒やし、
財産の損耗、公役による不利益も、
不幸が生じぬよう取り計らいたい。
凋殘之餘 而不減舊
刻剝徵求 不循政道
これまでに受けたダメージを、
簡単に補填はしきれまい。
苛斂誅求なる課税があった上、
政府はまともに機能しなかった。
宰莅之司 或非良榦
未能菲躬儉 苟求盈給
積習生常 漸不知改
この地を取り仕切っていたものは、
あるいは才覚いたらず、
あるいは身を慎むこともせずに、
私欲を満たしていたやも知れぬ。
我々はダラダラと、この状態を
改められずにあった。
近因戎役 來涉二州
踐境親民 愈見其瘼
思欲振其所急 卹其所苦
ここ最近でも、兵役による
労働人口の吸い上げが、
この二州には為されていた。
こうして初めてこの地に踏み入り、
いよいよ諸君らの苦しむ様子を見、
限り速やかに救いたいと思った。
諸君らを苦境より救いたいのだ。
凡租稅調役 悉宜以見戶為正
州郡縣屯田池塞 諸非軍國所資
利入守宰者 今一切除之
租税や労役については、
全て各家庭の状況に合わせて調整。
州内各所に存在する開墾地や
水利にまつわる各所は、
軍事利用に資するものでもない。
これまで各地に上がる利益は
役人に回っていたことと思うが、
これらをすべて撤廃する。
州郡縣吏 皆依尚書定制實戶置
臺調癸卯梓材 庚子皮毛
可悉停省 別量所出
各地に配置する官吏については、
改めて尚書省の調査に基づき再配置。
中央が25日後に予定していた木材、
22日後予定していた皮毛の徴収は、
一旦取りやめとし、納付量を見直す。
巴陵均折度支 依舊兵運
旧来の基準にまで切り下げる。
原五歲刑已下
凡所質錄賊家餘口 亦悉原放
また刑期五年以下の刑罰を釈放。
収監されていた反乱勢力の家族もまた
釈放されるものとする。
七年十一月己卯,公至江陵,下書曰:
夫去弊拯民,必存簡恕,捨網修綱,雖煩易理。江、荊彫殘,刑政多闕,頃年事故,綏撫未週。遂令百姓疲匱,歲月滋甚,財傷役困,慮不幸生。凋殘之餘,而不減舊,刻剝徵求,不循政道。宰莅之司,或非良榦,未能菲躬儉,苟求盈給,積習生常,漸不知改。
近因戎役,來涉二州,踐境親民,愈見其瘼,思欲振其所急,卹其所苦。凡租稅調役,悉宜以見戶為正。州郡縣屯田池塞,諸非軍國所資,利入守宰者,今一切除之。州郡縣吏,皆依尚書定制實戶置。臺調癸卯梓材,庚子皮毛,可悉停省,別量所出。巴陵均折度支,依舊兵運。原五歲刑已下。凡所質錄賊家餘口,亦悉原放。
(宋書2-19_政事)
う、うん……ぅう?
一番重要な「荊州江州の民の生活基盤が修復されるような施策を打った」って部分さえ外さなきゃとりあえずは良さげな気はしてるんですが、ラスト付近の意味が取れない、まじで取れない。現代中国語訳をしてくれてるサイトを見に行っても「癸卯梓材,庚子皮毛」については何の解説も加えてくれませんし。前半に文字を日付けとして見てみるにしても、訳文に示したとおり、干支の並びで言えば後ろの日付が先に記されてんですよね。なんだこれ……なんだこれ……。
まぁいいや、「わかんない」で投げる以外なさそうです。
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