「満点」の星空
勝利だギューちゃん
第1話
田舎から、東京へ出てきた。
僕の住んでいる田舎は、ド田舎。
交通の便がとても悪い。
今は、少しの田舎でも、そこらにあるコンビニが、僕の田舎には殆どない。
【コンビニまで、後5キロ】
そういう案内板もある。
学校はあり、幼稚園から高校までは、一貫している。
なので、変わり映えがない。
なので、大学は必然的に、都会へ出ると事になり、たいだいは、そのまま就職する。
そして、田舎の事は忘れてしまう。
東京を選んだのは、有名人のイベントが多いから。
ミーハーな、理由だ。
こっちへ来て、カルチャーショックを受ける。
東京には、何でもある。
田舎とは違う。
東京の生活にも慣れたころ、田舎にいる幼馴染の女の子から、手紙が来た。
彼女は、体が弱く、都会の空気は合わない。
なので、高校卒業後は、村役場に勤めた。
そんな彼女から、届いた手紙は、言わずもかな、
「東京見物をしたい」だ。
同時期に都会に出た同級生は、何人もいるが、東京に出たのは僕だけだ。
他は、大阪や名古屋に行った。
指定された日、僕は駅まで彼女を迎えに行った。
久しぶりに会った彼女は、元気そうで安心した。
「久しぶりだな。長旅お疲れ様」
「ううん。平気、ありがとう。君も元気だった」
「ああ。何とか生きてる。荷物持つよ」
「ありがとう。じゃあ、こっちのキャリーバックお願い」
「了解」
田舎とは言っても、最低限の物はそろう。
但し、通販なので、時間はかかる。
「さすが、東京はすごいね」
「僕も、驚いたよ」
彼女は、お上りさんのように(実際そうだが)、はしゃいでいた。
「今夜、泊まっていく?」
「そのつもり」
ちなみに、殆ど家族同然なので、やましい気持ちは全くない。
そして、夜になり外に出る。
僕も思ったことだか、彼女は東京の夜空を見て、こういった。
「0点の星空だね。満点ではない」
「満点」の星空 勝利だギューちゃん @tetsumusuhaarisu
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます