偉大なる奇妙

 奇妙。このホラーとも変わったコメディともとれる小説は、そのような単語で表されるのが正しいと思われます。奇妙。そう、奇妙なのです。わたしは類似するものとして、はじめに”不安の種”を思い浮かべました。ですがこれは違います。現実のなかにさらりと入ってくる恐怖を描いた”不安の種”と違い、これはまさにタイトルのとおり、神に委ねられている。その事実が、奇妙さ、気持ちの悪さとともに理不尽としてこちらに襲い掛かってくるのです。
 面白かったと思います。これからが楽しみです。