このまま死ぬのって問う君の
波の音が聞きたかっただけ
夜の海の
波打ち際に立ち
足を濡らす
星が遠くの海面に反射して
明滅するのを期待した
黒い海が静かに静かに
君と僕を飲み込む
義憤に満ちた夢を生きる君は
欺瞞に満ちた現実を厭い
瞋恚の炎に焼かれ
飽和水蒸気量を超え
霞みたいに宙に浮いた
花が散ったと君は泣いた
夜が再び訪れることの
絶え難さから逃れるために
朝を拒み続けた君が
花が散ったと春の終わりに泣いた
まだなにもしてないのに
君の声は揺れていた
星のない夜の
遠くの海の不知火は
二人を照らさない
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます