クローズコールド

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「はい毛布」

「たすかる」

「よく全裸でここまで来たね？」

「いや服貸してくれよまじで」

「いやですね」

「さむかった。とてもさむかったです」

「自業自得です。もっとさ、わたしだけが分かる擬装のしかたしてください。まじで死んだと思ったから」

「いや、まじで死のうと思ってたんだけど。なんで崖下ぶら下がってるのが分かったん？」

「いや、生きてると思ってたん」

「そうなん？」

「そうなん。てか生きててほしいと思って上を見上げたら、いた」

「天仰いでるじゃん」

「死んだと思ったもの。そしたらね、いたの。あなたが」

「みじめだ」

「そうね。ほら。暖めてあげるから。おいで」

「いや、風呂貸してほしい」

「そうね。入りますか。風呂」

「おまえも入んのかよ」

「脇腹と左腕。弾取り出してあげる」

「ひええ」