第2話

実はすでにもう怒らせている。


一緒にいる時にスマホの音を切り忘れてLINEの着信音が鳴ってしまったのだ。

(しまった…!)


案の定、旦那は不機嫌に。

「こんな時間に誰からだ?」


投稿したタイムラインに対してのスタンプ音だったが、旦那には自分のタイムラインを見れない設定にしてある。

うちの旦那はSNSに対してかなりの嫌悪感を持っており、発信する事をひどく嫌う。

Twitter、Instagramなんてもってのほかだ。

タイムラインに関してはたいした内容は書いてないものの、それを話してしまうとタイムラインも禁止にされてしまう。


これ以上ストレス発散の場を無くされたらまずいので、仕事のLINEだったと誤魔化した。


ひたすら謝って、次から気をつけると言ったものの機嫌は直らずどこかに出掛けてしまった。


また始まった…


暫く帰ってこないだろう。

いつもならそのまま放っておいて寝てしまうのだが、こちらもモヤモヤしてて寝れなくなってしまう。

早く解決したい。


何回も連絡してるが向こうはひたすら無視。。

そこまで怒られるような事をしたのだろうか

私は。

この思いが毎回ぐるぐるする。

謝っても何に対して謝ってるのか、これからどうするのか、自分が納得するまで突き詰めてくる。

この歳になってこんなに怒られる事にびっくりしている。

高校の時以来ではないか。


旦那の地雷が分からず、このぐらいなら…って事で怒らせてしまう。

実に難しい。


「何回も同じ事繰り返すとか馬鹿なのか?」

と言われた。

なんでこの人は私と結婚しようと思ったのかなと悲しくなってしまう。

私は相手を不快にさせる馬鹿なのだろうか。

自分を主張しようとすると生意気だと言われてさらに怒らせる。


まだ新婚だが、心が折れそうになる。


そう言えば母親にも言われたな。

「あんたは、結婚には向いてないからしない方がいい。」

親にまで言われてるということはやっぱりそうなのかな。

私が全部悪いのかな。

もはやネガティブ思考にしかならない。

模範夫婦生活という講習があるならば、是非参加したい。

何が正解か分からない。


とりあえず、水周りをひたすら掃除した。

掃除をしてる時は無心になれる。

綺麗にもなるし、一石二鳥だ。


掃除が終わったらもう1回電話をしてみよう。


だってこれは修行なんだから。





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ゲーム妻 磨古都 @confidenceman

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