優しいカクヨムライフ
あいる
第1話~私は生きて行く
私がこうして笑っていられるのは……小説投稿サイトカクヨムのおかげかもしれません。
いきなり癌だと宣告されても、私は泣かなかった。というか夢のようで泣けなかった。
エッセイを書いている私にはフォロワーさんがいて、私はそこで病気のことを打ち明けました。
肺がんのなかでも悪性でリンパや脳に転移しやすい「小細胞肺癌」
このままフェイドアウトしようかと思ったけど、私は家族以外で実在する友達よりも先に顔も知らない人達に知らせた。
次々に寄せられるコメントを読みながら初めて涙が溢れた。
「返信不要だからね」
「僕が君の肺を食べてあげたい」
「書くことで元気になれるならどんどん書いてください」
「遠くから応援してるよ」
二年前から始めたWebでの投稿、エッセイから始めて拙い言葉を紡いで短編小説を書いたり、心の声を詩にすることが楽しくて、自由な時間はスマホを覗いていた。
たくさんの作品、たくさんの物語、たくさんの思いは私にとってもかけがえのないものになっていきました。
「🍅トマト姫の闘病生活」エッセイの中に癌治療に関してのコーナーを投稿するようになってからも、たくさんの方が応援してくれるようになり、あと一回の抗がん剤治療で終わりを迎えると思っていたのに、癌の再発で治療が振り出しに戻って、クリスマスもお正月も入院生活。
入退院を繰り返す毎日、辛い副作用や抜け続ける髪の毛アラサーとはいえ女子なので辛い日々……
先日病院内を歩いていると、絵手紙と水彩画の教室の生徒さんの作品を展示している通路がありました。
それぞれに素晴らしい作品でしたが、その脇に感想を書いてくださいとノートが置かれていました。
手にとって読みますと「素晴らしい作品ばかりで良かったです」
「私も一度参加してみたいです」
「私の妻が月に二回の講座を楽しみにしています、いつもありがとうございます」
一番感動したのはこんな言葉でした。
「重い病気で通院している時に目に止まりました、気持ちが滅入ることばかりでしたが、早く治して是非参加したいです」
その言葉に
「私も、同じです、大変ですが頑張りましょう」
「病気が良くなりますように」
とても綺麗な文字で応援のコメントが書いてありました。
書くことで辛い気持ちを和らげることもありますし、返事をすることで、応援することも出来るのだろうなと思いました。
私にコメントを書いて下さる方たちは、コロナ禍から闘病生活になった私の為に、Web上で結婚式まで開いてくれた仲間たちでもありました。
たくさんのスピーチや余興?
祝電と称して近況ノートに皆さまの言葉をまとめてくれたり。
世界一幸せな結婚式だったのかもしれません。
なので私は世界一幸せな花嫁なのだと思います。
顔は見えないけれど、心はちゃんと見えています。
ほんとにいつも支えてくれてありがとう。
全国にいるお友達、アメリカ、カナダ、オーストラリアどんなに遠く離れていてもタップひとつで思いを伝えることが出来る、もしかしたら感動を与えることも出来るかもしれない。
私はこれからもこうしてかけがえのない仲間たちと生きて行く。
これからもお互いに書く者としても読む者としてもよろしくお願い致します。
~おしまい~愛を込めて💗
優しいカクヨムライフ あいる @chiaki_1116
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