第3話お兄ちゃんは高校進学理由を今更後悔した
桂川 貴李は後悔していた。
今更ながらに後悔していた。
腐れ縁の
しかしあの頃は、
それに少し気になる子がいるんだ~くらいな軽い感じだったし、まさか気になる相手が男子であり自分の弟だとはこれっぽっちも考えていなかった。当たり前だが。
小学校高学年に東条咲良が転校してきて以来なぜかずっと同じクラスでなぜか世話係?飼育委員のような扱いをされていたのだが、迷惑という迷惑ではなかったので一々他人に任せて歩くのが面倒だったので放置していたのが悪かったのかもしれない。
一撃拳骨でも入れて引き摺って歩く方が面倒くさくなかったという理由でもある。
ただ咲良が気になる相手は、癖のないサラサラな髪の奇麗で可愛い小柄な子だと言っていた為まさか自分の弟だとは思わなかった。
いや今思えば小柄と言っていたがそのころ170あったし今現在190近い咲良にとってはほぼみんな小柄だろうと今更ながら思う。
それに今考えれば何処何処で子犬と戯れてたとか商店街でニコニコしながらどこかのおばあちゃんと話し込んでたとかいろいろ言っていたのだが・・・それってよく考えればストーカーじゃねぇか?!と愕然とした。
そして現在同じ高校へ通っているためか変態行為という名のストーカー行為が目立っている。
見かけるたびに制裁加えてるけれど反応が気持ち悪い。
悠紀が弟だと知られたら大変面倒臭い事がさらに増えそうなので教える気は皆無だがストーカー行為が続けばそのうちバレそうだ・・・まぁその時は・・・遠慮なく叩き潰す所存だ・・・言わないけど。
つらつら考えていたが・・・
ニコニコ笑顔で
「俺ね兄さんと同じ高校へ行くんだ~」
と嬉しそうに言ってくれたのが俺も大変うれしかった。凄くかわいかったし・・・自分ブラコンって自覚あるから余計にあのバカへの殺意が沸くんだよ!!
でも悠紀がすっごく可愛く俺の心配をするからあのバカを今のところ放置している・・・悠紀が目の前にいるときだけね(`・ω・´)
そう・・・俺がこの高校選ばなければ悠紀はこの学校へ来なかったんだよな?
そう考えれば考えるほど自分の高校選びの理由が理由なだけに落ち込む。
うん・・・悠紀が俺と同じ高校へ行きたいって知ってたんだからもう少しランク上げておけばよかった。そうすればあのバカは一緒の学校ではなかったのに・・・
この高校だって決して学力が低いわけでもない。可もなく不可もなくってところだ。
ただ朝は少しでも長く寝ていたい為だけに家からほど近い高校を選んでしまった。
「今更だけど何で俺は・・・家が近いっていうだけでこの学校選んじまったんだ!!」
後悔しても遅いけれど後悔している貴李だった。
変態との付き合い方が分からない件 冥狼 @ghostheaven
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