シンデレラー下
それからシンデレラは、
木のボウルを陶器製に変えてみたり、家の外観をオシャレに
一度、病気をした
そんな研究の日々を送っていたシンデレラはある日、一匹のリスにこう念じました。
「お
しかしリスはただ振りかけられた粒を、体を
次にシンデレラは
リスを小窓から逃がした後、シンデレラは徒労感に
「きっと、私の力が足りないのだわ」
それからシンデレラはひたすら粒の運用方法を開拓しました。
馬のたてがみから取れる
粒は
けれども、会いたいと
やがてシンデレラは一つの方法に至ります。
シンデレラは空色のドレスを身に着け、そして手近な木に粒を
「私をあの時に連れていきなさい」
☆ ☆
パッとシンデレラが
「あなたはだぁれ?」
女性は理解しがたい光景を目に、そう問いかけました。
シンデレラは少しだけ微笑むと
「私は魔法使いよ」
12時を過ぎたころ、シンデレラは残り少ない粒を自分に
「お城へ連れて行って」
遠い国のお城には、すでに多くの
シンデレラは客に紛れて城内を進み、ついにダンスホールにいた王子様を見つけました。彼は余程疲れているのか、
「こんにちは王子様」
王子様は最初こそ
「ここに私と同じドレスを着た女性が来ませんでしたか?」
「あぁ。彼女は参加者の誰よりも美しかった。ぜひ
それだけ聞くとシンデレラは満足し、ホールを後にしました。
大階段を下りながら話し合う
「おや、シンデレラじゃないか? 私は今夜までに家事を終わらせるよう頼んだはずだが、どこに隠してたのかドレスを引っ張りだしては家事をほっぽりだして……何、どうしたのさ……急に
継母と義姉たちに気味悪がられながらも、シンデレラは
「家に帰ったらシンデレラが待っているわ。普段は言えないだろうけど、一回だけでいいから『ありがとう』と、あの子に言ってあげて」
首を
それから彼女は残り少ない
「元の時代に戻して!」
☆ ☆
それからシンデレラは元の時代に戻ると、それからは一回も
魔法使いが残してくれた粒は全て使いきってしまいました。
シンデレラはその後、誰にも会うことなく、ただ一人幸せに
〈了〉
シンデレラ 私誰 待文 @Tsugomori3-0
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