物語に添えられた作者による2文。『だからわたしはきっと、物語を書かずにはいられない。(このお話はフィクションですよ、念のため)』幼い頃に物語を書くことが好きで、教室で見せびらかすようなことをしていた書き手は、きっと『境界性』に苦い記憶を蘇らせてしまうことでしょう。そして読了後。この対になっている2文を、自分のものとして受け止めてしまう方も多いのではないでしょうか。短いからこそ染み入るので、タイトルに惹かれた方は是非ともこの物語を開いて、その繊細さに触れてほしいと思います。
創作は自分の世界だ。それを始めたばかりの子供なら特にそうだろう。それを誰かに見せようと思った時に、それは終わり、何かが始まる。だから物語を追いかけよう。創作をする『わたし』をもう一度起こすために。