いつかの仲間へ、愛を込めて。お元気ですか。
多賀 夢(元・みきてぃ)
いつかの仲間へ、愛を込めて。お元気ですか。
10年前、私の元に集って下さった皆様。
お元気ですか。
あのブログサービスはもう閉鎖してしまい、皆さんと連絡が取れなくなった事を悲しく思っています。私が書いた『双葉シリーズ』の双葉と大矢先生、『リアルセカンド』のキリコ、セブ、ロンを愛してくださり、ありがとうございました。
特に双葉のイラストを描いてくれた方。今も、パソコンでアカウント画像にして使っています。あんなに素敵な絵が描けるのに、あなたは自信がない、筆を折りたい、そう言って泣いてましたね。
文字だけの関わりだったけれど、コメントから絶叫が聞こえるようでした。
今も描いているのですか。描いていて欲しいです。
『リアルセカンド』を企画してくれた女子。
あなたの作った設定は、今や現実になっちゃいましたね。ネットの中にあるもう一つの
貴女は、気が付いていますか?自分が時代の先を行っていた事に。
私は、まだ生まれてすらいなかった言葉『毒親』について周囲に知ってほしくて、必死でパソコンに文章を打ち続けていました。眠る事も忘れて、怒りと熱意だけで思いをぶつけ続けていました。
最初は誰も反応しませんでした。逆に「そんな事を言ってはいけない」なんて説教が来ました。だけどあなた達が来てからは「自分のようだ」「泣ける」と言って、次から次へと感想を送ってくれましたね。挿絵をくれたり、キャラを考えてくれたりもしました。共同製作もしましたね。
あの頃の私の作品は、とても小説と呼べるものではありませんでした。
それを、みんなの力が磨いてくれました。共同製作『リアルセカンド』は、本当に発見の連続でした。
私はみんなより10歳は年上だったけど、みんな対等に扱ってくれた。それがどれだけうれしかったことでしょう。
私は、誰とでも対等でいたいんです。年齢や性別なんかで態度を変えられたくないんです。長く生きれば生きるほど、人は子供と何も変わらないって悟ってしまうものなのですよ。みんなで喜怒哀楽を思いっきり出して、子供として生きれば平和じゃないですか。
あの頃のみんなが、将来を悲観していたのを心配しています。
自分の命の価値すら疑って、「私は死んだ方がまし」なんて言っていたのも気がかりです。――そういう私も、当時何度も自殺未遂をしていたし、小説も全部消したりして心配かけていましたね。
あの時は本当にごめんなさい。今はうつ病(その後、双極性障害2型に発展)も落ち着いて、なんとか社会でやっていけています。
あの頃も言っていたように、『双葉シリーズ』は絶対に世に出そうと思っています。ここでも『或る少女のサバイバル』という名前で連載しています。
今だから理解できる親の心理だとか、私が当然と思っていた異常な家の中だとか、あの頃よりももっと深く掘り下げて「現実にありそうな壊れた家」として発表したいと思っています。
『リアルセカンド』は、みんなが抜けた後私が設定を引き継いでいます。
もうみんなの名前は憶えていないけれど、もし『リアルセカンド』の名前をネットのどこかで見かけたら、いつでも「美貴さんって、うららさんですか?」って声をかけてください。
うらら姉さんは、今もみんなに会いたい。
ネット越しでもいいから、昔を懐かしみながらまた一緒に創作がしたい。
そんな余裕や気力がなくてもいい。
どうかどうか、あの頃よりも幸せでいてください。
大丈夫、世界は少しずつ私たちを理解する方向に動いているから。
そんなエールが届くように、もっともっと、たくさん書きますね。
みんなのおかげで私がいます。
ありがとう、『お元気ですか』。私は元気です。
いつかの仲間へ、愛を込めて。お元気ですか。 多賀 夢(元・みきてぃ) @Nico_kusunoki
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