第8話【英雄と蠱毒】

長らくお待たせしました。申し訳ありませんが、次の投稿はかなり遅れます。

遅くなりましたが、次の投稿日は6月13日にしようと思います。*もう少し遅れるかもしれません。


一ヶ月以上の間、更新を怠ってしまい、申し訳ありませんでした。


今回も多少短いですが、私は非常に頻繁に改稿するため、後々文字数は増えます。もちろん、大幅に内容が変わったりはしないのでご安心ください。


処女作です。誤字脱字報告、よろしかったら是非お願いします!

感想、評価、ブクマを付けてくださっている方々、本当にありがとうございます!!


*小説家になろうでも連載しています。https://ncode.syosetu.com/n7518gv/


*午後七時に更新(基本的に10日に1話。10日よりも遅い場合もありますが、その場合は次の更新を早くします。)


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 目の前には、両腕を斬り落とされ、腹から夥しい量の血を溢れさせている魔霊鬼が倒れている。魔霊鬼はもう立つことすら儘ならないようで、さらに魔力も完全に尽きている。

 ......残念な気持ちがなくならないが、これでこの戦いは終わりだろう。流石に、この状況で生き延びることなど不可能だろうしな。


「大凡8分といったところか。まさかここまで持つとは思わなかった。感謝する」


 こうして落ち着いて見回すと、かなり激しい戦いだったようだな。周りの地面や壁に無数の戦いの痕跡が刻まれている。 

 また、楓の『盾魔術』も戦いの余波で何度も破られたようで、楓も魔力が尽きているようだ。

 それもこれも、魔霊鬼が俺の予想よりも強かったおかげだ。そして、そのおかげで俺も更なる武の高みに到達できそうだ。

 今の俺は、人外に限りなく近い領域にいる。いや、魔霊鬼に止めを刺せば、Lv上昇に伴う能力値上昇で間違いなく人外の領域に足を踏み入れるだろう。


 だが、だからこそ惜しいと感じる。


 ここでこの英雄を失ってもいいのだろうか?達人を超えた英雄の領域に達した者など、極少数だ。それに、俺が今まで出会った者たちの中で最も強かった。

 これから先、より強い存在が現れる可能性もあるが、少なくとも現状では俺を除いて一番強い相手だ。


 欲しい。堪らなく、この英雄魔霊鬼が欲しい。戦いが終わったからか、欲望がとめどなく湧いてくる。そして、俺はこの才力を持っている。


『調教術Lv2』


 もしも、『調教術Lv1』だったならば、魔霊鬼を手に入れることは不可能だっただろう。『調教テイム』では、魔霊鬼を従えることなどはできない。


 LV1『調教テイム』・・・屈服させた相手を半永久的に従わせる。


 何故ならば、この高潔な英雄が屈服するわけがないのだから。基本的に、達人以上の武人は屈服するくらいならば、死を選ぶからな。

 だが、今の俺の『調教術』のLvは2。この状況に打って付けの新たな武技アーツがある。


 LV2『使役テイム』・・・戦闘で勝利した場合、敗北した相手に忠誠心を植え付け、半永久的に従わせる。


 正直、これは侮辱だ。強制的に従え、忠誠心を植え付けるなど、戦った強敵相手にすべきことではない。武人としてこの行動は間違っているだろう。

 しかし、俺は、それでもこの英雄魔霊鬼を失いたくない、そして心から欲しいと思ってしまった。

 ならば、俺はその欲望に従うのみ。武人の矜持のためとはいえ、自身の欲望に従わずに後悔するなど、俺らしくない。

 ......すまないな。


「『使役テイム』」


 こうして、俺は新たな配下として英雄魔霊鬼を手に入れた。


 § § §


 魔霊鬼を『使役テイム』して二日ほど経ったが、俺たちは未だに第二階層にいた。


「主、森魔霊を集め終わりました」


 魔霊鬼が掛けてきた言葉に、俺は鷹揚と頷く。


 魔霊鬼を使役テイム』してからすぐに分かったことだが、どうやら魔霊鬼は話すことができたようだ。まあ、戦った時の感覚から普人族ヒューマン並の理性があることは、元々知っていたが。

 だが、まさか日本語を話せるとは思わなかった。どのような原理なのか気になるが、魔霊鬼によると気づいたら話せていたようなので調べようがない。

 が日本人だから、この迷宮ダンジョンが日本に現れたから......などなど幾つか仮説も考えたが、検証のしようもないしな。

 まあ、それは次の階層の強敵ボスを『使役テイム』して確かめてみるとしよう。もしかしたら、魔霊鬼の代わりが湧出リポップした可能性もあるしな。


 それよりも、今は魔霊鬼が集めてきた森魔霊たちを『調教テイム』するのが先決だな。そのために、わざわざ第二階層に留まっているのだ。

 食料などを消費せず、非常に数が多い森魔霊の特性から考えついた実験をするためにな。

 でなければ、とっくに第三階層に到達し、その階層の新たな魔物たちを『調教テイム』している。


 さて、では早速『調教テイム』するか。『調教テイム』しないと実験ができないのは少し不便だが、仕方あるまい。

 せめて、『調教テイム』が一体一体ではなく、まとめてできるようになれば時間や手間があまりかからないというのに......

 まあ、不満を言ってもどうしようもない。実験をやめるつもりはないからな。実験のためと思って、我慢するしかないか。


 そうして俺は、実験の準備として、階層中から集めてきた湧出リポップした森魔霊約100体の『調教テイム』を開始するのだった。




「漸く終わったか......」


 丸1日の時間を経て、俺が考案した実験は終了した。実験自体はうまくいって良かった。ここまで時間をかけたのに、成果が出なかったら気分が悪いからな。


 まあ、俺の予想通りだとうまくいくと思ってはいたが。だが、万が一もあったからな。少なくとも、ゲームだと不正行為チートのようなものだ。


 俺が行った実験は、非常に単純だ。『調教テイム』さえ出来るのならば、誰にでも可能なことだ。まあ、実力がなければ時間はかかっただろうがな。


 俺が行った実験は、「蠱毒」に非常に近いものだ。


 確か昔の中国で行われた、虫を使った呪術の一種だったものだ。蛇や百足などの百種の虫を同じ容器で飼育し、互いに共食いさせ、一匹になるまで待つ。そして、その一匹は非常に強力な毒を手に入れる。

 そんな内容だったはずだ。


 俺が行ったのも似たようなもので、種類は森魔霊しかないものの、この階層全体を使って森魔霊たちに殺し合いをさせるというものだな。

 そして、残り13体になった段階で、最初に俺の配下になった森魔霊10体と黒刃狼3匹にそいつらを1体につき1体殺させる。

 これによって、森魔霊10体と黒刃狼3匹を短時間で大幅に強くなるというものだ。


 まあ、成功するかどうか分からないから実験と言っていたが、実験といって正しいのかは分からないな。


 兎に角、この擬似蠱毒によって森魔霊10体と黒刃狼3匹は大幅にLvが上昇し、黒斬狼主並みに強くなった。これならば、次の階層でも多少は通用するだろう。

 今のままでは、俺か魔霊鬼が守らなければ瞬殺されて終わりだろうからな。楓と美羽の二人ぐらいならば守れるが、人数が増えるとどうしても隙ができる。

 黒斬狼主のように盾となる黒斬狼を召喚できない以上、これしか俺には方法が思いつかなかった。

 とはいえ、あまり見たい光景ではなかったが。


 では、強化実験も無事に済んだことだし、早速第三階層に向かうとしよう。


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『固有名』

 《種族》森魔霊Lv45      《天職》幻魔術士Lv40

 性別:雌(8匹) 雄(2匹)  年齢:0


 能力値

 筋力:E+ 魔力:C- 速力:D- 妖力:E- 堅力:E 魅力:E


 《才力スキル


 遠距離妖魔戦闘系

 『幻惑魔術Lv4』『風魔術Lv4』

 状態異常耐性系

 『精神耐性Lv4』『恐怖耐性Lv2』

 特殊能力系

 『霊体Lv5』『連携Lv5』『隠密Lv4』『従順Lv2』


 所有者マスター剣崎けんざき しずく


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『固有名』

 《種族》黒刃狼Lv30  《天職》狩人Lv45

 性別:雄(3匹)   年齢:0


 能力値

 筋力:D 魔力:E- 速力:C- 妖力:E- 堅力:D 魅力:E


 《才力スキル


 近接物理戦闘系

 『爪術Lv4』『牙術Lv3』『狩猟術Lv3』

 身体能力強化系

 『嗅覚強化Lv4』『聴覚強化Lv3』『脚力強化Lv3』

 状態異常耐性系

 『恐怖耐性Lv3』

 特殊能力系

 『気配感知Lv4』『魔力感知Lv4』『従順Lv3』『連携Lv3』『隠密Lv2』


 所有者マスター:剣崎けんざき しずく


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【休止中】自己至上主義者の世界征服〜我が神才に跪く栄誉を与えよう〜 シュベラ・イスト・ダ・ルォーラー @syubera

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