日々の流れと気持ちの流れ
らず。
1 EP
(登場人物を記載しているので、先にそちらの方に目を通してからこの小説を読む事をお勧めします。)
ー2020年 4月ー
私は奏(かなで)
中学2年生の頃、クラスメイトからいじめを受けた事で中学校から足を遠のく生活を送っていた。
俗に言う"不登校"というやつだ。
けれど、この春から華の女子高生として学校生活を送っていくのだ。
どんな出会いがあるのか、ついに初彼氏も…?
と独りで浮かれながら春休みを過ごした。
だが、国内で新型コロナウイルス蔓延、それにより"緊急事態宣言"が発令。約1ヶ月半の間学校は休校
私が想像していた高校生活とはまるで違う生活が待っていたのである。
ー2020年 6月ー
◯国内の感染者数は徐々に減少傾向に。
緊急事態宣言も解除され、初めてクラスが一つになる瞬間、私はとてつもなく喜びを感じた事を覚えている。
そして廊下である人に声をかけられるのだ…
?)「もしかして、奏ちゃん…?めちゃくちゃ美人だねじゃん!」
奏)「えっと…もしかして、海斗くん…?」
奏と海斗はSNS上で面識のあるくらいだったが、
初めて会話を交わしたのをキッカケに毎日のようにクラスで話すようになった。
◯テストがある度、お互いで点数を対決しあった。
奏)「まーた負けた!なんで今回いっぱい勉強したのに、なんでスマホばっか見てた海斗に負けるの?」
海)「俺に勝つのなんか何億年も早いって」
海斗は笑いながらそういった。
そんな会話をするうちに、海斗は奏に恋心を抱いていく…
ー2020年 10月ー
奏は他校のある人に想いを寄せていた。
けれどその人に思わせ振りをされていたため、
数日間だけすごく落ち込んでいた時期があった。
◯奏は海斗が自分に想いを寄せている事を知らずに
海斗に相談してしまう
海斗は振られたという嬉しい反面、他の奴が好きだったのかとショックを受けた気持ちと半々だった。
そのせいか海斗は
「俺でいいじゃん。」
ボソッとそう呟いた。奏はそれをはっきりとは聞こえていなかった。
奏)「なんて…?」
海)「何でもないよ」
奏はまだ心に傷を負っているため、そこで告白するのは断念した。
ー2020年 11月ー
奏はSNSの投稿に綺麗な写真と共に文章を投稿。
「イルミネーション綺麗…一回でいいから、彼氏と見に行ってみたいなぁ。まあいないけど!笑」
それに海斗はすぐさま反応。
海)「俺、奏の事が好きだ。付き合って欲しい」
奏)「ごめんなさい。」
奏は友達としての好きであったため海斗を振る。
海斗は振られてしまったが、奏の事が忘れられない。
それから何度も何度も奏に告白しては振られ、もう
無理にでも忘れる事にした。
◯徐々に海斗は奏の事を避けていった。
奏)海斗、もしかして嫌いになった…?私何かしちゃったかな。
海)奏、俺は忘れる為に頑張ってるんだ、お願いだから話したり一緒に帰るのはもうやめにしよう。
恋心は抱いていなかったが何故か奏のショックを受けた。
奏は気づいていなかったが、日々の話したり一緒に帰ったり何気ない会話が "青春" というものと。
その日々が無くなることが怖くなった奏は
「付き合うの…いいよ。」
そう返事してしまったのだ、
ー2020年 12月ー
こうして私達は付き合い、友達から恋人同士へ
周りの友達は凄く喜んでくれた。
だが、海斗と日々を過ごしていく中で恋人同士の触れ合いで気づく。
「やっぱり海斗とは友達がいい。」
ー2021年 1月ー
◯奏は海斗に別れ話を切り出した。
海)「でも、俺どうしても忘れられない奏の事」
奏)「なら、1年生の間は仲良くしよう。けど、
2年生からは高頻度で会って遊んだりはやめよう。
そしたら私の事忘れられるでしょう…?」
そうして奏と海斗は合意し、また "友達" として遊び話していくようになった。
ー2021年 2月ー
1年生最後の学年末テストを終え、返却された。
奏と海斗は1学期の頃のように対決した。
なんと奏と海斗が得意とする科目 社会を
奏が勝ったのだ。
奏)「ほーら!わたしだって本気出せばこんなもんよ!」
海)「でも奏、数学55点じゃん」
◯この時お互いもうすぐでこの関係が終わる事は眼中になかった。
ー2021年 3月ー
とうとうこの日が来てしまったんだな、と。
このクラスは最高な仲間で本当にいい人たちに巡り会えた。行事もコロナという最大の敵がいる中で
対策をしつつも全力で取り組めた。
そんな仲間が今日で解散、寂しい気持ちでいっぱいな奏と海斗。
解散と同時に私達の今までの関係も終わりを迎える…
「さようなら。楽しい日々を青春をありがとう。」
お互い今までのように話したい、遊びたい、
という気持ちはある。
けれどこのままじゃまた同じルートへと逆戻りするのだ。
気持ちを押し殺し、
別々の道で "高校2年生"としてお互い歩んでいく…
ー2021年 春休みー
こうしてまた、奏と海斗は "独り" になった。
日々の流れと気持ちの流れ らず。 @Laz_laz_
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