epilogue.アステリア様を彩るは

GM:皆さんの顔料探しの旅が終わり、無事にグフルミア村へと帰還してから、そうですね。1か月後です。


ルカカフィーネ:とりあえずお金がないのでレドに土下座します。


レド:「いくら欲しいんだ…」

ルカカフィーネ:「ゔゔゔ…1000…いや、3000ガメル…」

レド:「まあ、それぐらいなら用立てられる。金は貸してやるからまた力を貸してくれ」

ルカカフィーネ:「はい喜んでー…!」


ヴォックス:「フィーネ、お前のそれも見飽きたぜ…」

ナージェンカ:「あの依頼もお金赤字だったもんねえ」

ヴォックス:「象に乗ったせいで報酬ほとんどぶっ飛んだからな!」

門番:「冒険者ってお金かかるんだね…やっぱり、僕は門番でいいや…」


GM:皆さんがそんないつもの平和っぷりを披露していると、1通の手紙がキングスフォールから届きます…。



GM:数日後、皆さんはキングスフォールへやってきます。雨具店“白雨の秘密”の招待によってアステリア神殿の改修お披露目式典に参加することが許されたからです。


GM:トライネヤ地区へ向かうと、そこには1ヶ月ぶりに会うバイナル・イラドがいます。


ヴォックス:「おおっ、バイナル元気そうじゃねーか!」

バイナル(GM):「お、おう、お前らか」


ルカカフィーネ:「なによ!よそよそしいわね!」


GM:その横には、彼の母バーモット・イラドが立っています。

ナージェンカ:わ、ついに!

レド:初めましてだな〜。


GM:その腕には生まれたばかりの赤ちゃんが抱かれています。



ナージェンカ:「わ〜〜バイナル君お兄さんだあ!」

門番:「わ!わ!小さいねえ!ボク、あまり近づかないから安心して…!や、ととにかくおめでとうバイナル君!」

ヴォックス:「おめでとう〜!バイナル!」


バイナル(GM):「う、うるせ〜!!…ありがとな!ほんとに…」


ヴォックス:「なんだよしっかりお兄ちゃんやってんだなあ!雰囲気変わったと思ったぜ」

バイナル(GM):「へっ、俺だって妹ができて、家のためにちゃんと働いてんだよ!」


バーモット(GM):「何言ってんのよ、この間まで泣きべそかいてたくせに」といってバイナルの頭をくしゃくしゃっとします。


バイナル(GM):「や、やめろよ母ちゃん!」


バーモット(GM):「でもあんたがまさか家出してまであれを取ってくるなんて思わなかったよ」バーモットは改めて皆さんにもお礼を言います。


バーモット(GM):「さあ、今から神殿へ行って、あんたがその人達と成し遂げたことを見ておいで」




 冒険者たちとバイナルが近況報告をしながらアステリア神殿へと向かうと、神殿は人でごった返していた。


 ちょうどその時ふっと通り雨が降った。


 すると、アステリア神像が七色に輝き、その場にいる人たちがみな足を止めて、ほうと嘆息をもらしたりあるいは歓声をあげたりしている。


 冒険の仲間たちは互いに顔を見合わせ、心底誇らしい気持ちと、ここにいる誰も知らない秘密に思いを馳せてにやついた。



 壇上ではアステリア神殿の司祭の口上が始まる。


 「大破局の深い悲しみを乗り越えて、今私たちがここに平穏を享受できているのも全ては、アステリア様を始めとする神々の加護あってのことなのです…」


 司祭の言葉が長々と続いていく。


 「そしてこの度、フレジア森林国より正式に、このアステリア様を彩る顔料の提供を受けました。これは彼の国とキングスレイを繋ぐ希望であり、国交を回復する十分な足掛かりとなるでしょう」



 「へえ〜、そんなことになってるんだあ」

 「作り方も知らねえ癖にか?」

 「しっ!しっ!怒られちゃうよ…!」



 「しかし、それにあたりフレジアから1つの要求がありました。それはこの顔料の名前を変えて欲しいというもの…。なのでこの場を借りて改めて皆さまにこの顔料を紹介させて頂きましょう」



 「ほう…名前を」

 「それは素敵な名前に決まっているわ!」

 「へへっ、まあ聞いてなって」



 「彼の国の神聖な儀式によってもたらされる特別な顔料…」



「バームユゥリーラガナルです!!!」









◆ソードワールド2.5リプレイ◆

  アステリア様を彩るは  

    〜おしまい〜

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アステリア様を彩るは ソードワールド2.5リプレイ @hrbi

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