こんばんは、御作を読みました。
元繁さん。項羽を気取るなら、まず山を引っこ抜く力と、世を覆う気概を持ちましょう(^◇^;)
……日本じゃ、個人で世をひっくり返したのは、正成さんくらいかなあ。でも、かの異才の活躍も、後醍醐の帝という旗あってのことだし。
尼子さんに操られているようでは、とてもとても。いえ、操られる価値があると見込まれただけ、良かった、のか?
私欲はないのに野心がある、って怖いなと思いました。面白かったです。
作者からの返信
たしかに楠木正成さんぐらいしか、個人で世の中を圧倒した存在って思いつきません^^;
でも、元繁さんの「項羽」呼ばわりは、おそらく毛利家が意図的に後世に伝えていると思います。
だって、ほかならぬ多治比さんに、漢の高祖の相があると明の人相見に言われたって書き残しているし……(笑)
ちなみに元繁さんの大内→尼子への熱い手のひら返し、これはやはり、安芸(空白地帯)に大兵力を擁している、という点において、経久さんから価値を認められたんじゃないかと思います。
その経久さん、国を盗られたという体験があって、それが彼の飢え=野心につながっているとう設定です。
そういえば「こじき若殿」と呼ばれた人も、似たような経験をしているんですけどね^^;
ありがとうございました。
悍馬のように強いだけの武将の末路は分かっているだろうに……。
それこそ項羽がね。
尼子経久の得体の知れなさ。怖いよう。
作者からの返信
この時代にフラグという言葉は無いので、うまく伝えようがないですね。
しかし項羽なんていう言われ方、よく受け入れたなぁとも思います。
で、恐らく、毛利のせいで、わざと記録に残されたのでしょう。
ほかならぬ元就が、明の人相見に「漢の高祖の相あり」なんて言われているので。
尼子さん、黒幕こいつですというナレーション一行で終わらすはずが、どうしてこうなった。
いや出さないと盛り上がらないから出したんですけど。
で、無欲で気前良いくせに、国盗り大好きってなるとこういうキャラしか思いつかなくって(笑)
本音を言うと、こういうキャラ好きなんですけどね^^;
ありがとうございました。
経久のエピソードは面白いです。
敵の真っただ中に一人でとは、まさに「赤心を推して敵の腹中に置く」。人たらしの名人、豊臣秀吉が使いそうな手法ですね。
でも、項羽ですか……。何とも含みのある綽名ではあります。
作者からの返信
赤心……後漢書の光武帝のやつですよね?
尼子経久、自分なりにキャラ造形を考えたのですが、いつの間にやらメフィストフェレスみたいなキャラに(笑)
そういえば秀吉もそういうキャラでしたよね。
傾奇者としての矜持もあったんでしょうが……^^;
項羽。
何でよりによってこんな綽名なんだろうって感じです。
恐らく勝者である毛利の記録がこうしていると思います。
このタイミングで、漢の高祖の相があると人相見に言われた人がいて、その人は多治比猿掛城の城主だったらしいので(笑)
ありがとうございました。
編集済
天性無欲だけど国盗りに対する欲は人一倍……矛盾の極致ですよね。(^.^)/~~~
たしかに正直や率直に勝る力はありませんよね。仕事でいろいろな立場の男性たちと渡り合って来ましたが、小物ほど威張り散らして虚栄(警戒)心が強い一方、大物はすぐに謝ってくれるし、悠揚迫らぬというか、茫洋としてつかみどころがありませんでした。
白粉だらけの京女は薄い……自分というものを持っていないから、一緒にいてもつまらないということでしょうか。あの時代でも強い女性が好みだったんですね。
作者からの返信
天性無欲だけど領土欲は旺盛……これが史実だから困るという……^^;
ジョージ・ワシントンも、正直こそ外交の基本と言っていたと思いますので、尼子経久も、わりと正直に国盗りに邁進していたのでしょう……というか、国盗り以外は恬淡としていて、嘘をつくという発想が無かったかもしれません。
ちなみに、意外とケチなところもあって、瓜を切る時は自分で切っていたそうです。
瓜の実の部分をちゃんと切り出さないと勿体ないと言って。
いや、自分で切るあたりが、やはり大物だよなぁと私は思います。
文句を言うなら自分でやろうというあたりが凄い、と。
京女さんは、夫に従うという心で頑張っていたんですが、それが逆に武田元繁さんからすると、何でも「はい」しか言わないけど、これでいいのかという感じでしょう。
実はこの京女さん、わりと強烈な男が好みであることが後に判明するんですけどね。
それはさておき、では拙作の中において、強い女性といえば誰かというのが、後々に響いてきます。
ありがとうございました。
尼子の策謀が名門の御曹司を籠絡する。その甘い蜜に恐ろしい毒が含まれていることを名門の御曹司には気付く由もない。
確かに毒は使いようにより抜群の良薬にもなり得る。しかし、その良薬は使い手を選ぶ。さて、この御曹司は良き使い手になることが叶うであろうか。
その毒を投じた老人の凄みはすさまじい。相手が名門であるだけの太守にはとても太刀打ちはできないのだろうな。こんな化け物には、若き日に城を放逐され乞食同然の辛酸をなめたようなタフな者にしか相手は務まらないだろう。しかし、そんな苦労をした武将が果たしてこの周りにいるだろうか?
作者からの返信
武田元繁も、ここで大内の「一門」としてキープしていれば、大内政権を支えた良将として名を残したかもしれません。
毛利家と連携して、中国を安定に導くことも可能だったかも。
……でも、尼子経久という、一代の梟雄と至近距離にいたのが不幸でしたね。
そして、武田元繁も、己の中に眠る野望を思い起こしてしまったことが、さらなる不幸です。
かくして、武田元繁は「自分の」野望として、安芸に割拠します。
しかしそれは、尼子経久から見えない糸で操られ……そしてその糸の存在に気がついた時、元繁はどうするのでしょうか……。
「謀聖」尼子経久。
これに対するのは、やはり「謀神」と謳われた男にしか、かなわないでしょうね……。
そう、おっしゃるとおり、城を盗られても、最後には返り咲いた「謀神」に……。
ありがとうございました。