巫女は豊富な知識と経験を元に、次の将軍を選ぶ。彼女はなぜそんな男を選んだのか。その結末にそういうことになったか、と手を叩きなります。
神託の巫女は、八人いる兄弟の中から次の将軍となる者を選ぶ。狡猾で生き上手……ダメ!名君の器がある……ダメ!人気が出そう……ダメ!忠臣が多そう……ダメ!ノミの心臓よりも小さな心臓の気弱な男……合格!一番ふさわしくない男を将軍に選んだ巫女さま。どうしてでしょう?怪しいですね。なにか裏がありそうです。さて情けない男が将軍となり、幕府はどうなったでしょう?倒幕の動きや一揆が加速する?それとも……?巫女さま一族の直観能力を超える展開があなたを待っています。どうぞご堪能くださいませ。
世を裏から操る鎮守一族。彼らは膨大な知識、経験を用いて現幕府の転覆を画策する。個の弱さにて全を崩そうとしたその一手はどのような結末を迎えるのか?直観の丁寧な説明から納得させられ、その直観のもたらす結末に驚き納得すること間違いと思います。
テンポが良くて読みやすく、最後まで一気に目を走らせました。将軍を決めるなんて大任、そのお告げに直観を用い、それが吉と出るか凶と出るか。落ちは「そうくるか成程!」と思わず言ってしまいます。うーん、将軍家は手強いぞ。