蜜か!坊主④ラスト

 一年後──女子高校生が卒業するのを待って、プロボーズをしたオレと女子高校生はボーズランドで結婚した。

 坊主広場での公開結婚式、修行僧の仲間や檀家のみなさんの祝福に包まれ。

 木魚と読経と百八つの鐘の音がボーズランドに鳴り響く。

「がははは、めでたい、めでたい」

 純白のウェディングドレスにスキンヘッドの彼女と、純白タキシードにスキンヘッドのオレ。

 大僧正の黄金坊主の前で、オレと彼女は永遠の愛を誓い合う。

「がははは、それでは新郎と新婦の頭に緊箍児きんこじをハメあって愛の誓いを」

 オレと彼女は、互いの剃髪頭に孫悟空がかぶっている金の輪っかを、ウェディングリングの代わりにかぶせる。

 オレと彼女は、数日前の挙式準備で眉毛とマツ毛以外の体毛をすべて除去して、パーフェクトボーズになって身を清めている……もちろん、アソコの毛もツルツルに剃ってある。


 挙式が終わったオレに、金色の大僧正が話しかけてきた。

「がははは、将来君は政界に出て総理大臣になればいい……君には強烈な金運と、この国を良い方向に導ける総理大臣の素質がある! 君が選挙に出馬する時には、儂が後援会長になって後押ししてやろう……がははは」



 大僧正の言葉通り、数年後──オレは、この国の総理大臣になった。

 オレの金運は衰えるコトなく国の財政にも影響して、借金まみれの国を建て直し国債の借金をすべてゼロにした。

 さらには、金脈が発見されたり、油田が出たりと……狭い島国はバブル時代を遥かに越える財力がある経済大国へと発展した。


 そして、総理であるオレの金の輪っかがハマったスキンヘッドが、大ブームになり……以前、国民すべてのマスク着用が、当たり前になり違和感がなくなったように。


 老若男女がテカる坊主頭に変わり、国を照らして、明るい社会が実現した。

 坊主万歳!

 坊主最高!


  ~おわり~

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ボボボ坊主ランド〔ギャグ〕 楠本恵士 @67853-_-

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