第3話 歩く
手に取った本はどうやらいくつかの短い物語が集って一冊になっている、というものだった。なんか他のシリーズも沢山あるようだった。
図書館内に並べられているテーブルの端の方の椅子に座り、読んでみた。
つまらなかった。
素人の僕があーだのこーだの言うのもあれだが、なんか自分には合わなかった。今日はハズレを引いた。
そっと本を棚に戻し、図書館を出た。
もうやりたい事も無いので家に帰ろうと思ったが、家に帰っても多分やる事が無いのでジムサム図書館周辺の区の散歩でもしてみる事にした。
先ず、このジムサム図書館がある区域である此処が「タティエス区」だ。比較的平地で、そこそこインフラも整っている。僕の住んでるナモット区から見下ろしたらすぐの所にある。そう思うと図書館が近い所にあるって便利〜〜と感じる。
そんなタティエス区をほぼ無心で歩いているとふと空腹感を憶えた。
そしてそれと同時に「ラーメン」と書かれた看板を掲げている店が目に飛び込んできた。
『ラーメン柊』
金はあるので入店した。
...ガラガラガラガラ
「いらっしゃいませー!1名様ですねー?」
「はい」
カウンター席に座り、適当にラーメンを注文し、待った。
「お客様って学生すかー?」
「はい」
「へーー、随分大人っぽいっすねー」
「そうですか」
等と何気ない会話をしてる内にラーメンが来た。はやっ。
早いので不味いのでは?と疑ったが、文句無しの味だった。美味い!
あまりの美味しさに凄い速度で食べ終わってしまった。金を払って店を出た。
下から見上げるとナモット区ってすごく高いな〜〜とふと感じた。
太陽の無い街 蕨餅 @wbe1616
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