【KAC20212】ねェ童貞《チェリー》ボーイなら結婚しちゃうゥ✨🤗✨💕幼馴染みの美少女がプロポーズしてきた✨💕💕童貞から始まるラブストーリー✨✨💕

オズ研究所 《《#横須賀ストーリー紅白

第1話 ねェ、一発、合体しちゃうゥ✨🤗✨✨💕

 ボクは駅構内を一目散いちもくさんに走って行った。



 一刻も早く彼女の顔を見たい。もうすぐ彼女に再会えると思うとワクワクして居ても立ってもいられない。



 はじめは急ぎ足だったが、気づくと駆け出していた。全身が汗ばむようだ。



「すみません……」

 周辺の利用客と肩がぶつかりそうになり、ムッとした顔でボクを振り返った。



 青く澄んだ空から燦々と照りつける真夏の日差しがまぶしい。




 ようやく視線の先に可愛らしい美少女が見えた。何年ぶりだろうか。懐かしい笑顔だ。


 彼女は、ボクに向かいニコニコ笑って手を振っている。アイドルみたいに顔面偏差値が高い。

 


「ラブリィー……」

 久しぶり会った彼女はオーラが差すみたいに目映まばゆく輝いて見えた。小学校6年生の時に転校して別れたきりだ。



 あの頃と変わらない笑顔が嬉しい。

 背丈もあの頃と、さほど変わらない。


 小学6年生の時はボクよりも頭ひとつ背丈が大きかったが今はボクの方が高いだろう。



 唯一、見た目で大きく変わった点は、目を見張るほど豊かになった胸の膨らみか。


 スレンダーでペッタンコだったオッパイが今は弾けるような巨乳だ。女性らしく丸みを帯びていた。



「ゴメン…… 待った?」

 ボクも彼女に笑顔で尋ねた。



「うゥン……」

 すぐに、彼女は首を振った。

 良かった。走ってきたかいがあった。



「ねェ、ねェ……、チン太郎ッて、まだ童貞チェリーボーイでしょ!!」

 幼馴染みのラブリは、ボクと顔を合わせるなり訊いてきた。

 屈託のない笑顔のままだ。




「えェ……」チェリーボーイ……。

 突然、思いがけない質問にボクは目を丸くしてラブリの顔を見つめた。



 下界へ降臨した天使のように可愛らしい笑顔だ。一瞬、時が止まったみたいだ。



「うゥ……」ボクは返答に困り小さく呻いた。


 断っておくが、僕は『チン太郎』と言う名前ではない。今どき、そんな珍妙な名前の日本人はいないだろう。



 ボクには『浦島 真太郎』と言うれっきとした名前がある。もちろん浦島太郎とは縁もゆかりもない。




 ここは駅構内だ。まだ昼間なので駅で待つ利用客には女子学生らも多い。

 近くの女子高から帰宅する生徒たちだ。



 真夏の日差しが肌を焦がすようだ。



 久しぶりに会った幼馴染みは、驚くほど巨乳の美少女に成長していた。



 ミニスカートから覗く太ももが輝やくように眩しい。下から覗くとパンツが見えそうだ。



「ねェ…… チン太郎ッて童貞でしょ!!」

 またラブリが満面の笑顔で訊いた。



 美少女の突拍子もない発言に周囲の女子学生たちも、驚いてボクに視線を向けた。



「童貞だって…… マジィ……?!」

「キショォ……!!」

「死ねば良いのに……!!」

 一斉に女子高生らから白い目で見られた。



 まったく童貞と言うだけで、さんざんな言われようだ。

 蛇蝎だかつのように嫌われる。



「いやいや、な、な、なにを言ってるの。

 ラブリちゃん……」

 辺りの視線を気にして、ボクの笑顔は引きつり気味だ。


 恥ずかしくてワキの下が汗でビッショリになっている。



 およそ6年ぶりにラブリから連絡が有り、近くの駅まで迎えに来たのだ。

 


 ボクと顔をあわせた途端、ラブリは可愛らしい笑顔で尋ねた。

「童貞だよね。チン太郎……」

 挨拶もなしに、突然、ボクに尋ねてきた。



「いや、別にィ……、チン太郎じゃないし。

 童貞でもないけど……」

 明らかに動揺して声が震えていた。無理して作った笑顔も引きつり気味だ。




 僕の名前は、浦島 真太郎。

 当然だが、ご覧の通り童貞チェリーボーイだ。


 そして目の前の美少女は龍宮ラブリと言う。




「ねェ……、チン太郎ッて童貞だろ」

 またラブリは、確かめるように訊いてきた。アニメ声なのでよく声が通る。



 駅構内の利用客らはニヤニヤして耳をそばだてている。



「いやいや、声が大きいよ。なにを駅構内で恥ずかしい個人情報を大声でわめいてんだよ」

 辺りを見回すと、利用客らはあざけるように笑っていた。



「じゃ、結婚しようか」

 突然、ラブリはハグをするようにギュッと抱きついてきた。


 柔らかな胸の膨らみがボクの胸板へ押しつけられた。

 



「え、ええッ、えええェェェーー……ッ」

 ボクは駅構内と言うことも忘れ絶叫してしまった。



 利用客の視線が全員合わせたように集まる。



「結婚ッてェ……、ジョークでしょ」

 頬が引きつって上手く笑えない。



「もちろんマジよ!!」

 ラブリは小悪魔のように微笑んだ。

 まるで、小学生の時のままだ。




 ◇◇◇◇◇





 取り敢えず、ラブリの腕を引っ張り駅構内から駆け出した。


「痛いよォォーー。

 チンッ、チン太郎!!」

 ラブリは悲鳴を上げるが構っていられない。



「あのねェ……、真太郎だから……!!

 ボクの名前は!!」

 いったい何度、言えばわかるんだ。



 ラブリのおかげで、小学校の時の『ニックネーム』は、ずっと『チン太郎』だった。

 小学校時代の友人は今でも、みんな僕の事を『チン太郎』と呼んだ。


 


 逃げ出すみたいに彼女の腕を引っ張り駅から走った。



 ようやくラブリを引きずるように近くの公園へ入った。



「わァ…… 懐かしいじゃン!!

 この公園!!」

 ラブリがボクの手を振り払い、嬉しそうに声を弾ませた。


 


「あのねェ……。突然、連絡してきて『童貞なら結婚しようか』なんて、ジョークにしてもキツ過ぎるよ」



「フフ……、なんでェ」

 仔猫のように大きな瞳を丸くして僕の顔を見つめた。



「なんでッて、結婚する前にいろいろと付き合って確かめないと……」

 なんとなく恥ずかしくなって頬が紅くなってきた。



「なによ。いろいろ確かめる事ッて……」

 詮索するように目を輝かせた。


「だから…… 愛とか、それから」

 恥ずかしくなって視線を逸らせた。



「あァ、合体ジョイントしてセッ○スの相性を確かめるとか?」


「ええェ、いや、まぁ……、そう言う事もあるけど」

 そんな明け透けに言われると困惑してしまう。苦笑いを浮かべた。



「じゃ、取り敢えず、一発、合体しちゃう」



「いやいや……、そんな簡単に合体なんて」


「あ、チン太郎は童貞だからねェ……」

「いやいや、童貞とか、そう言う問題じゃなくッてェ……」



「大丈夫だよ。初めての子にも、ラブリが懇切丁寧に優しく教えて上げるから」



「なにを懇切丁寧に教えるつもりだよ……」



「じゃ、チン太郎ンで一発、合体しちゃおォーー!!」

 まるで、一緒に新作のゲームソフトを楽しむようなノリだ。



 今度は逆にラブリがボクの腕を引っ張って駆け出した。


「いやいや、ちょっと待ってよォ……」

 懸命にボクは引き止めようとした。



「あ、そうか。コ○ドーム買わないと!!」

 ラブリも急停止し辺りを見回した。


 駅周辺には、いくつかコンビニがある。




「いやいや、別に、コ○ドームなんて」

 通行人がラブリの『コ○ドーム』と言う声に反応していた。



「なによ。チン太郎ッて、いきなり『生で中○し』しちゃうワイルドな童貞チェリーボーイなの」

 呆れたような顔でボクを見つめた。


 通行人たちもハッと振り返ってボクたちの顔を見た。



 白昼堂々とアイドルみたいな美少女が『生で中○し』なんて言うのは可笑しいだろう。



「いやいや、どんなワイルドな童貞なんですか」

 


「『生で中○し』は、新婚生活を愉しんでから、ゆっくりね」

 可愛らしくウインクをした。


「しませんよ!! 生で中○しなんて!!」

 とにかく、ラブリを連れて家路に急いだ。




 これ以上、往来で恥をかきたくない。







 ☆゚.*・。゚☆゚.*・。゚☆゚.*・。゚





 ボクの部屋へ入ると、急いでエアコンをかけた。部屋の中は熱気がもり暑くてたまらない。


 取り敢えず、なにかBGMを掛けておいた。スピーカーからKis-My-Ft2の『Luv bias』が流れた。

 女子にも受けが良いラブバラードだ。



「暑ッついィ……」

 さっそくラブリはストリッパーのように服を脱ぎかけた。


「え……?」


「フフ、チン太郎! 優しくしてね」

 ラブリは妖しく微笑んだ。



「いやいや、いきなり服を脱いで、なにをする気ですかァ……」

 なんとか、ラブリの両腕を押さえた。



「え、なによ。チン太郎ッて、服を脱がずにパンツだけ下ろして合体するワイルドなタイプなの?!」


「うゥ、どんなワイルドなタイプですか」



「だってェ、チン太郎!! 言ったでしょ」

「え、なにをですか……」



「大人になって童貞だったら、ラブリと結婚するッて」



「ええェ、なにを言ってるんですか。

 童貞だったらなんて言いませんよ。

 どんな小学生こどもですか!!」


「なによ。チン太郎!!

 バックれる気なの?!」



「いやいや、しらばっくれるも何も……、

 それは子供の時の約束でしょ……。

 童貞なんて言葉を知ってるはずはないでしょ」



「えェ……、なによ。あんなに約束したのに反故ほごにする気なの」



「別に…… 反故ほごにとか、そう言うワケじゃないけど」



「もう約束したのに……」

 ラブリは悔しそうにボクを睨んだ。


「え……」そんなに睨まれても。


 

「大人になって、誰も相手がいなかったらチン太郎がラブリの事を『お嫁さん』にしてくれるッて、約束しただろう」


「あ、ああァ…… そう言えば」

 遠い過去むかしに、そんな約束をしたような気がする。

 だが、それも小学生の時の話しだ。


「やっと思い出した」

 またラブリはボクに抱きついてきた。



 ボクも失恋して痛手を負いたくない。

「あァ、なにしろ『恋愛』は『ドシャ降りの雨』と同じだからね」

 ボクは肩をすくめて呟いた。



「ン……?! どうしてよ……。

 濡れるから?」

 ラブリはキョトンとして聞き返した。



「いや、『恋愛もドシャ降りの雨』も『ふられる』とツラいだろ」



「フフ……、そうね」

 ゆっくりとラブリの唇が近づいてきた。

 一気に、心臓がドキドキしてくる。



「ゥン……」

 柔らかな唇が重なった。







 ボクたち二人の童貞から始まる『恋愛ステージ』が幕を開けた。




 なにしろ恋愛は長距離の駅伝を走ることに似ている。




 二人で、一緒に長い【みち】を駆け出していくようなモノだ。





 長い未知の世界へ走って行こう。



 ボクたち二人で……。









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