第14話 間宮さんは決断する
……落ち着け。
俺の家の間取りを思い出して更にベット、もしくは布団でも二つ置く方法を必死に模索する。
リビングにはソファ、ベット、更には本棚、これだけでも十分利用して更に布団かベットをもう一つ置くとなると流石に大変だ。
ソファをずらせばギリギリ大丈夫かもしれないが、ソファをずらして何処に置く?
台所の方は狭いしソファは置けないので結局布団を置くのも厳しい。
「ベット一つしかどう考えても置けない」
「だよねー。私も甲賀君が契約している間に考えたんだけどタンスも買ったし、更に置く場所も無くなって…何処に布団を二つ置けるスペースがあるかなって思ったんだけど」
間宮さんもこれには予想外なのか頭を悩ませている様子が伺えるが…恐らくだが俺はその何倍も焦っている。
今後、女の子と二人で一緒に寝ると考えると何度も言うように理性が持たない。
「…キングサイズのベットを買うか」
「…そんなの絶対に置けないでしょ」
「…うん。分かってる」
一応キングベットも用意されているようで間宮さんと一緒に見に行ったが間違いなく置けないし…大きすぎるだろ。
このベットを買う人とかいるのか?
「ダブルベットだと大して変わらないし二人分が入るんだね」
「…うん。一応ね」
だぶるさ。
俺の家の間取りを思い出して更にベット、もしくは布団でも二つ置く方法を必死に模索する。
リビングにはソファ、ベット、更には本棚、これだけでも十分利用して更に布団かベットをもう一つ置くとなると流石に大変だ。
ソファをずらせばギリギリ大丈夫かもしれないが、ソファをずらして何処に置く?
台所の方は狭いしソファは置けないので結局布団を置くのも厳しい。
「ベット一つしかどう考えても置けない」
「だよねー。私も甲賀君が契約している間に考えたんだけどタンスも買ったし、更に置く場所も無くなって…何処に布団を二つ置けるスペースがあるかなって思ったんだけど」
間宮さんもこれには予想外なのか頭を悩ませている様子が伺えるが…恐らくだが俺はその何倍も焦っている。
今後、女の子と二人で一緒に寝ると考えると何度も言うように理性が持たない。
「…キングサイズのベットを買うか」
「…そんなの絶対に置けないでしょ」
「…うん。分かってる」
一応キングベットも用意されているようで間宮さんと一緒に見に行ったが間違いなく置けないし…大きすぎるだろ。
このベットを買う人とかいるのか?
「ダブルベットだと大して変わらないし二人分が入るんだね」
「…うん。一応ね」
ダブルサイズのベットは結構取り扱っているようで見るのだが…意外と二人分の余裕が無い。
「一回だけ寝て確かめてみようか」
「そうだね」
間宮さんと一緒に靴を脱いでダブルサイズのベットに寝転がらせてもらうが寝心地は悪くないし、寧ろ家に置いているベットよりも遥かに良い。
「悪く…」
「…あ」
悪くないねと間宮さんに話しかけると二人とも同じ方向を向いて目と目が重なり合うが、予想以上に近い距離に言葉が喉の奥で詰まってしまう。
互いに言葉を発さずに英弱に包まれ、段々と気恥ずかしくんり顔の熱が徐々に膨らみ思わず顔を上げて立ち上がってしまう。
「…ど、どうしようか」
「そ、そうだね!わ、私はどっちでも大丈夫だよ!」
間宮さんも立ち上がるがこちらを向いていないし俺も絶対に向けない。
……おかしいぞ。
何だこの甘酸っぱいラブコメの様な雰囲気は。
周囲の人達からも何やらニヤニヤと見られている人も居れば、リア充爆発しろと言わんばかりに睨んでくる人たちに別れている。
……前回の経験を活かして潔く決めるか。
「間宮さん次第だけど、ダブルサイズで互いに横を向いて寝たら大丈夫とは思うんだけど…どうかな?」
「……」
あれ!?
聞こえてないかな?
体の至る所から嫌な汗を掻きながら間宮さんの返答はこない。
変な事を言ったか!?
駄目だったのか!?
だけど、それ以外に方法は無いし俺がソファで寝るのを許してくれるなら文句は無いけど絶対に許さないだろうし…ああああああああ!!
早く答えてくれ。
「――うん」
体感時間では一時間以上待った後に間宮さんがか細く返事をした後に背後を振り返れば…真っ赤に染まった顔、潤んだ瞳をした間宮さんが姿を見せていた。
「…え」
「甲賀君、悪いんだけど契約して来てくれる?」
「は、はい」
間宮さんの姿に絶句して何も言えずに静かに同じ店員の所まで歩いて行く。
――何が起きているんだ?
◇
「――――終わったよ」
ベットを運んでもらう手筈とお金を支払い間宮さんの所に戻れば既に何時もの表情でベットを見つめている間宮さんがいた。
「契約終わった?」
「終わったけど」
「なら、次の場所に行こう」
何処か顔を隠す様にソッポを向きながら間宮さんは端的に伝えてくる。
「へ?早くない?」
「早いけど良いの。行こう」
「は、はい」
有無を言わせない圧力に首肯するしかなく間宮さんに大人しく従い、歩いて行くと間宮さんが朝に喋っていたパフェの専門店が露店で売られている所に辿り着いた。
お客さんはやはりと言うべきか女性のお客、もしくはカップルの男女が多く男性客は存在しない。
「ここに並ぼうね」
「良いけど」
家具屋で見た間宮さんの不穏な雰囲気は消えていつも通りになっているが…少しだけ嫌な予感がする。
五人程度並んでいたが、直ぐに順番が来た。
「チョコレートパフェを一つ下さい」
「苺パフェをお願いします」
メニュー表から選んでお金を払い、三分程度待つとパフェがもらえたので二人で脇道に逸れてパフェを食すが大変美味だ。
「一人で来るのは難しいけど何度も通いたくなる味だね」
「そうだよね!ここのパフェは大人気で多い日は五十人ぐらい並んでるんだよ」
「五十人!?」
流石にその行列を待つのは難しいな。
お昼時だから
まだ人は少ないだろうけど土日の三時ぐらいになると更に人が集まりそうな予感がするな。
まあ、今日は有意義な買い物が出来たし後は今後の夜だけが心配だが今考えても仕方が無いし、
「ん?」
パフェを食べていると横から俺の口に向かって苺の香りを醸し出すパフェが俺に向けられている。
誰かと聞かれれば答えるまでもなく間宮さんで満面の笑みで俺に向かってパフェを差し出しているのだ。
「あーん」
何も言わせないと言わんばかりの間宮さんの苺パフェが俺に向かって突きつけられるが――俺のこれを食べろと?
宝くじを当てて浮かれていると借金取りに追われてる美少女に出会いました。次の日から美少女が俺の家で「おかえりなさい」と出迎えてくれるので全速力で帰ります。 平涼 @tairryou
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