結婚する相手って、他人なんですよね。冷静に考えたら。
生まれてから今まで、まったく違う家庭で育って、まったく違う生活感覚を身に付けていた二人が、出会いそして同じ場所で生活する。
相手が好きだから、相手とフィーリングが合うから、同じ趣味だから……と言ったって、結局は『他人』なんです。
イギリスの諺に、
一日だけ幸せでいたいならば、床屋に行け。
一週間だけ幸せでいたいならば、車を買え。
一か月だけ幸せでいたいならば、結婚しろ。
……
というのがあります。結婚生活なんて。毎日が幸せで、もうウキウキしちゃう、ばかりじゃないんです。結婚して一か月で『こんなはずじゃあ、なかった……』と思う事もあるでしょう。
でも、日常生活の中で、アナタが、こんな奥様か旦那様になれたら、一か月どころじゃなくて、きっと一生幸せでいられる。
ぜひ、ゼク〇イみたいな、どこかの結婚情報誌のコラムに乗せて欲しい作品です。
「ああ、結婚したらこんなほんわかが待っているのかな」とあたたかい気持ちになれる作品です。
しかし読み進めていくと、ただの日常系ではないと気付きます。
夫婦円満についての示唆に富んでいます。
相性が良い、互いに愛し合っているのを前提として、問題はどう維持するかです。
この作品は、その難問について一つの答えを示してくれています。
相手への配慮をわすれないこと。
そして最後は勘弁することです。
その勘弁の方法が…いま思い出してもクスッとしてしまいます。
いま二人の関係でお悩みの方は参考のために、まだ相手がいない方は予習として、本作をお勧めします。