第103話 竜を喰らう

竜から話を聞き、母の力を知る。

「なるほど、母は強かったんですね。」

「強いなんてものじゃありません、あの方に比べたら魔王なんて赤子のようなもの。」


「貴様、サチさまを魔王と比べるとは。」

チカヨシが刀に手をかける。


「まあまあ、チカヨシさん落ち着いて。

チカヨシさんは何で隠したがったの?」


「・・・少々、残酷でしたので。アベル様にはサチさまのお優しいところだけ知っていて貰いたかったのです。」


「気にする事じゃないよ、母が優しいのはわかってるつもりだよ。さっきの話も他の人が襲われてる事に対する怒りじゃないかな?」

「はっ、自分の判断で隠してしまい申し訳ございません。」

「なるべく、全てを教えてくださいね。」


「あの~それで何か御用なのでしょうか?」

竜がたずねてくる。


「特に用があった訳じゃないんだ、ただ、竜牧場がどんな所か見たかっただけなんだ。」

「そうでしたか、私達は頑張って素材を提供してますよ!」

「うん、それはありがとう。これからもお願いするね。」

「はい。」

従順な竜だった。


「チカヨシさん、竜達に美味しい物を食べ指してあげてください。」

「宜しいのですか?」

「母の事を聞かせてくれたお礼と自分が来た記念と言うことで。」

「わかりました、用意させます。」


チカヨシは兵士に指示を出している。



そんな時、久々にスキルの声が聞こえる。

『神竜の魂を発見しました。』


『魂を吸収しますか?』

スキルからの質問がきた。


神竜の魂?

少し怖かったが手に入る機会は滅多に無いだろうと思い・・・


『はい』


『スキルを習得いたしました。』

『各種スキルを整理します。』

・・・

『竜魔法Ⅷ、身体硬化Ⅴ、槌術Ⅷ、斧術Ⅳ、剣術Ⅷ、槍術Ⅶ、体術Ⅵ、弓術Ⅵ、馬術Ⅷ、回避Ⅴ、気配遮断Ⅴ、神聖魔法Ⅷ、結界Ⅶ、回復魔法Ⅵ、火魔法Ⅴ、土魔法Ⅴ、水魔法Ⅵ、風魔法Ⅹ、探知Ⅳ、鑑定Ⅲ、錬金術Ⅱ、生活魔法Ⅱ、礼法Ⅲ、清掃Ⅲ、料理Ⅳ、疲労軽減Ⅱ、体力向上Ⅷ、遠目Ⅲ、威圧Ⅸを習得しました。』


『集団スキルを獲得しました。

士気向上Ⅴ、統率Ⅳ、行軍速度向上Ⅲ、扇動Ⅳ、鼓舞Ⅵ、狂戦士Ⅱ、』


『ユニークスキルを獲得しました。

空間収納Ⅲ、神速Ⅲ、聖域Ⅴ、魔力回復Ⅷ、獣使役、意志疎通、剛力Ⅲ、竜使役、魔力楯』


『神竜の魂を吸収した為、

ソウルイーターがレベルⅢに進化します。』

『ソウルイーターⅢ』

『魂保有数23752』


魂を吸収したことでふらつく。


「アベル!」

セイが体を支えてくれる。

「ありがとう・・・」

「どうしたの?急に具合が悪くなったの?」

「ああ、ちょっとね・・・ごめん、少し寝るよ・・・」

俺はそのまま意識を失った。



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