第47話 初戦終了!
フレイの元にテュールの悲報が届く・・・
「テュールが討ち取られた?嘘だろ?」
「いえ、本当のようです。テュール将軍の軍が崩壊しております。フレイさま早くお逃げください。」
「いえ、此処で逃げると今後に響く。ロキさまの軍が来るまで粘ります!みんな防戦準備を!」
フレイは堅固に守りを固める。
テュールの軍を倒した俺はジャックの元に。
「ジャック、お前に預けている軍で本隊を叩け。無理はしなくていい。注意を引くだけでもかまわない。」
「はっ、わかりました。攻撃をかけますが、落としても知りませんよ。」
「落とせるならそれでいい、頼んだよ。」
「アベル殿は何処に?」
「裏に回るさ。ヨシモリさんからこの地に詳しい人を借りてるんだ。」
「成る程、挟撃ですか。わかりました、しかし、お気をつけて。」
「まあね、さあ行こう!」
俺は手勢を纏めて裏に回る。
「・・・アベル殿には勝てないな、しかし、副将として活躍すれば英雄になれずとも出世はできるはず!ここでミスは出来ない、無難に攻めるぞ!」
ジャックは正攻法で攻め始めた。
「サイゾウ、裏に回ったけど策があるってどんなの?」
「はい、モチヅキは爆破の達人何ですが、陣の一部を吹き飛ばし、其処から突入して片付けます。」
「成る程、陣が無くなれば片付くのも早いか?」
「そうですね。」
「良し、モチヅキさん任しました。」
「はっ!お任せあれ・・・」
俺はモチヅキに任せて陣を爆破、その後突撃を敢行する。
「我が国に二度と攻めてこれんように恐怖を刻み込んでやれ!」
俺の命令の元、オウカ国の兵達がサクソン軍に襲いかかる。
挟撃されたことでサクソン軍は混乱をおこし、収集がつかなくなる。、
「落ち着きなさい!後方の兵は少ない!槍隊隊列を整えて!」
フレイは必死に軍を立て直そうとするが1度混乱した兵はなかなか戻らない。
しかも、後ろから迫るは鬼のような武勇の集団だ、混乱が増すばかりだった。
「フレイ、こちらに逃げてくるんだ!」
右側の高台からロキの声が聞こえる。
「ロキさま!」
フレイは纏めれるだけの兵を連れロキの元に走る。
「ロキさま申し訳ありません、お預かりした軍を壊滅させてしまいました。しかも、テュール、オーズ、スルーズの三将軍を失ってしまいました。」
「いえフレイ、すみません、私の読み間違いですね、あのような精強な兵がまだいたとは。」
「ロキさまが謝る事では!」
「さて、では私達とやりあってもらいましょう。トール!」
「おう!」
トールの軍がアベルの軍の側面を突こうと突撃を開始する。
しかし、トールが向かった森の中には罠が設置されて兵を無駄に減らしていた。
「な、先日に来た時にはなかったはずだが!」
「おっ、キタキタ、俺の相手はお前かい?」
其処にはオズマが兵千と共に待ち構えていた。
「おまえは・・・剣聖オズマか?」
「おっ?俺を知ってるのか?」
「竜を倒した話は有名だが・・・戦争に参加しているのか?」
「援軍の将に借りがあってな、やり合うか?」
「つまり突撃するならお前とやりあわなければならないと。」
「まあ、そうだな。俺も手柄が無いし土産にならないか?」
「俺を易々討ち取れるとでも?」
「出来るか出来ないか試してみようじゃないか!」
オズマが威圧を放つ!
その威圧に一般兵の一部が動けなくなる。
「聞いていたよりヤバイ男だな。サクソン軍が壱の武勇、受けてみるが良い!」
オズマとトールの一騎討ちが始まる。
周囲には両者互角の勝負を繰り広げているように見えたが・・・
オズマにはまだ余裕があった。
トールの動きに合わせ、攻撃パターンなどを学んでいた。
打ち合っているトールには明らかな力差を感じていた。
「ここまでだな、トール言い残すことは?」
「無念、お前がいなければ・・・」
「いや、俺がいなくてもたぶんお前じゃ勝てないな、それ程の奴が本陣にいる。」
「なに、それは会ってみたかったな・・・」
「そうか、だがそれは叶わないな。」
オズマが踏み込み、トールの首を斬る。
「ロキさま、申し訳ありません。」
「敵将トール討ち取った。そこらの雑兵どもよ、お前達の総大将に伝えてこい。」
オズマは敵兵に帰るように伝えた。
兵もトールが討たれた事に士気が落ちており、敵討ちをする雰囲気がおこらなかった。
敵の撤退を見届けたあと、アベルと合流したオズマは報告を行う。
「アベル、トールとかいう将軍を討ち取ったぞ。」
「オズマ、やるな。」
「借りで来てるからな手柄を立てんと借りが返せん。」
「ありがとう、トールの首は大きいだろ。さて、そろそろ日が暮れる、皆、城に退くぞ、警戒を怠るな。」
俺は軍を纏めノースの城に入った。
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