■ キャラ紹介と用語解説⑥ ■

主に第29章から第32章までのキャラ紹介です。

年齢と民族の隣に、初登場回もしくは名前の初出回を記載しています。



◆トレモロ町の人々◆


【ロイ・ゴブレッティ】 故人 崖牛族 第29章

あの子は雄牛として生きるのには繊細すぎた。天才建築家ゴブレッティ一族・最後の一人であり、22年前に21歳で亡くなった。ヴィーナス町長とは同い年。内気な性格だったようだ。建築家としての腕前は不明。両親には長年子ができず、待望の息子だった。アンナとエミリアの父親疑惑をかけられている。


【ヴォルフガング・ゴブレッティ】 故人 崖牛族 第29章

彼ほど多角形が服を着たような男はいない。見事なカイゼル髭を立てていた。ゴブレッティ直系最後の建築家であり、死後に屋敷の破壊を命じた芸術家でもある。秘書フレデリックを亡くした後、オズワルド・レイクウッド社長、グレゴリー・ワンダーベル町長と対立。家族の行く末を案じながら、66歳で死去した。


【マルグリッド・ゴブレッティ】 故人 崖牛族 第29章

花のような人だった、心も花のようだった。精神錯乱により、クレイトの心療院に入退院を繰り返していた。ヴォルフガングが亡くなった数ヶ月後に階段を踏み外して死去した。メイド時代のライラック夫人を、大層かわいがっていおり、ライラック夫人の子供好きは、彼女が多分に影響している。


【アロナ・シロタ】 53歳 文鸚鵡あやおうむ族 第31章

お菓子好きにはオマケしちゃうよ! なんでも菓子屋『グッドテイル』の店主。モコモコしたトサカに丸眼鏡のおばちゃん。編み物が趣味で、店番の時にも編んでいる。夫は仕入れで大陸中を回っていてほぼ不在。息子2人は通販を担当している。



◆ルクウィド森の民◆


【ジャノイ族長】 67歳 実洗熊族 第29章

妻とはまだまだお盛んらしい。木こりの族長。長年、山岳高地で暮らした結果、地上に降りると息苦しく感じるようになってしまった。珍しい高地の動植物に詳しく、彼らの持つ情報を求めて、時たま学者たちがやってくる。知識と性には貪欲である。


【キキーラ】 39歳 青羆熊族 第31章

目が合った時はもう死んでいる。木炭職人の女性族長。常に斧や短刀を持ち、戦闘技術を磨いている。頭上に被る大熊の剥製は、彼女が13歳のときにの彼女の祖母とともに狩った勇気の証だ。4人の子持ちで、子供は全員父親が異なるらしい。


【バニーク】 42歳 雲銀狼族 第31章

何事も慎重に運ぶべし。木炭職人の男性族長。信心深く、優しく騙されやすい性格だが、奔放すぎるキキーラの抑え役として、長老陣から選出された。アライグマの剥製を被っているのは、頭を包みこむような形状が落ち着くからである。



◆ラヴァ州外の人々◆


【キヌチェク】 年齢非公開 砂犬族 第29章

彼の美しさはどんなイゴ金塊も敵わない。女も男も虜にしてしまう、シュタット州出身の美男子モデル。彼に貢ぐために会社ひとつ売り飛ばした富豪もいるらしい。砂犬族は本来みんな垂れ耳だが、キヌチェクは狐のような立て耳に憧れ、断耳整形を施している。



◆伝説の人物◆


【エリーナ・エクセルシア】 昔の人 巻鹿族 第30章

あなたたちに魔法を見せてあげる。皇暦1613年に、民族で初めて呪文を使ってみせた巻鹿族の女性。それまでの呪文は未発達で、宮廷でひそかに研究と実験がなされていたが、エリーナが初めて民衆の前で呪文を披露してみせた。皇暦3050年代に戦記フィクションが作られ、一大ブームになる。


【アディーレ・エクセルシア】 昔の人 巻鹿族 第30章

魔術は魔法でなく、厳格な学問である。皇暦3057年に魔術学校を作り、【星の魔術大綱】を製作したスーアルバ。高明な呪術師大家であるエクセルシア一族の中で、もっとも呪術の才と政治的手腕を、両方持ち合わせた人物である。彼女の名は今でも【星の魔術大綱】の1ページ目に書かれている。



◆ルドモンドの神様◆


【銀の神 バッソ・カルロ】 第29章

愛と恋と性愛を司る、美と香りの神様。右手に銀器をもち、左手に香油の壺をもつ、筋骨隆々の美青年だ。結婚を祝福し、民の恋路を応援し、美しさと香しさを表す神でもある。彼の持つ銀器は愛の証であり、恋の呪いであり、性愛の道具にもなる。


【水の神 イホラ・サシュ】 第30章

水と清浄を司る、平等と許しと便通の神様。半分目を閉じ、何も持たず両手を開いてじっとしている。川の神と考えられており、海や湖、雨の神ではない。イホラは七曜神のなかで唯一性別のない神だ。水は性別がなく、透明であり、全てに平等である。また心の醜さや体の老廃物を洗い流す、許しとお通じの神様でもある。



●用語解説●


【深盤灯燈 (バソリス・ランタン)】 第29章

炎は心まで暖める。マナを吸着させると、好きな色の火を灯すことができる魔術道具。魔術学校の卒業時に生徒全員に贈られる。リラックス効果は高いが、実用性は低いため、大部分の卒業生はタンスの肥やしになっている。エリ・エクセルシアは毎晩寝る前に使っている。


【婚礼縁典 (シルバー・カルトゥーシュ)】 第29章

ルドモンドで広く行われている結婚式の様式のひとつ。新郎新婦が神殿にゆき、銀の神へ祈りを捧げ、愛の祝福を受け、結婚の証となる銀器をお互いに送り合う。本物の銀製品だけでなく、銀色に塗ったものでも可能。儀式が終わった後はパーティーだ!


【異種婚】 第29章

許されざる恋の形だが、銀の神の前では等しく祝福の対象である。民族が異なる間での結婚を指す。子供を成すことができず、州によっては禁じられている。身近な例では、酒場ラタ・タッタのオーナー夫妻が異種婚である。


【マジリコ通販】 第30章

どんな魔術の本も売る、ただし禁術書は除く。帝都に本店を構える魔術本の通販会社。普通じゃ売ってない魔術書のほか、一般書籍も扱っており、アルバは格安で買えるため、多くのアルバからヘビーユーズされている。本は月に一度まとめて届くので、放浪生活だと利用しづらい。


【ソフィアの風船ガム】 第31章

カラフルでジューシーなお口の友達。エミリア刑事愛用の風船ガム。味・色・匂いの10年保証で、12歳のアライグマの少女・ソフィアが作ったという設定。開発者である実洗熊族のソフィア・ラキララは、12歳から風船ガム作りをはじめ、35年かけて現在のガムを完成させた。


【ギャリバーチョコ】 第31章

ポケットにも運転を、みんなのギャリバーチョコ。袋には15粒ほどのチョコと、カードが一枚入っている。ナッツやミルクなどのフレーバー入りだが、控えめにいって不味い。200種類の絵カードがランダムに封入されており、0.5%の確率で出る綺羅タイムカードは、特に高額で取引されている。

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