game 3:ミスティック・ベール ボードゲーム紹介
こんにちは、
今日のゲーム紹介は、ファンタジー世界を舞台にしたカード構築ゲーム『ミスティック・ベール』です。
さっそくこのゲームの面白いところを語りたいところですが、その前に「デッキ構築」「デッキビルディング」と呼ばれるメカニクス(ゲームシステム、仕組み)の話をしようと思います。
デッキ構築ゲームの始まりは、二〇〇八年に出版された『ドミニオン』というゲームです。
ドミニオンライクなデッキ構築ゲームでは、最初に各プレイヤーに初期デッキ(カードの束)が配られます。ドミニオンでは十枚。一回の手番で五枚のカードを引くので、手番二回分のデッキです。
そのデッキに含まれるカードは、最初はシンプルで弱いものです。その最初は弱いカードしかない手札を使って、新しいカードを獲得する。獲得したカードと手札は全て捨て札になる。そして、自分の山札が尽きたら、捨て札をシャッフルして新しい山札にする。
次の手番では、さっき新しく獲得したカードが手札にくるかもしれません。この手番ではこなくても、山札が尽きるまでには必ず手札にくるタイミングがあるはずです。
こうして、自分のデッキの中に徐々に強いカードを増やして自分のデッキを作り上げてゆく、そのデッキでゲームを進めて目的を達成する、それを並行して行うメカニクス(仕組み)を持ったゲームをデッキ構築系と呼びます。
さて、この『ミスティック・ベール』も、そのデッキ構築系の流れに連なるゲームです。
通常のデッキ構築ゲームは、ゲーム中にカードを入手してデッキに存在するカードの枚数が増えていきます(ゲームによっては、デッキ内のカードを減らしたりするようなプレイも存在しますし、様々な亜種があるので一概には言えないのですが、一般的には)。
ですが、このミスティック・ベールではデッキの枚数は最初に配られた二十枚のみ。ここから増えることも減ることもありません。
ここでこのゲームの特徴である「カード構築」「カードクラフト」が出てきます。
ミスティック・ベールで自分の手番中に獲得するのは、カードそのものではなくカードのパーツです。透明なプラスチックカードの一部分にだけ印刷されたカードのパーツ。それを最初に配られたカードのスリーブにセットして、カードそのものを強化する、それが「カード構築」ゲームです。
この透明なカードを重ねて一枚のカードを作るという仕組みが、もうそれだけで楽しいですよね。ホビー系というか、パーツ組み替えで遊ぶおもちゃのような雰囲気が感じられて、心踊るものがあります。コンポーネントのこういうインパクトって、俺は結構好きな方だったりします。
カードをめくりすぎて腐敗のシンボルが四つになったら即手番終了というシステムも、そのカード構築システムにうまくはまっていると思います。三つで止めるのが安全だけど、大丈夫だと思ったらめくっても良いというのは、ドローの面白さというか、言葉は悪いけど賭博感や射幸心を刺激してきます。
カードゲームが持つドローの魅力ってありますよね。しかもそのデッキはこのゲーム中に自分が作り上げたものなので、余計に「俺はカードを信じる!」という気持ちになったりするわけです。
場のランダム性がちょっと強めで、思う通りにいかないことも多いですが、インタラクション(プレイヤーの行動が相互に干渉するような要素)はほとんどないので、人にあまり邪魔されることなく、伸び伸びと自分のデッキを育てることができるゲームです。
透明なカードを重ねていってカードを作る仕組みがとにかく良いので、ぜひ実物を見て欲しいところですね。
『ミスティック・ベール』
・プレイ人数: 2人〜4人
・参考年齢: 14歳以上
・プレイ時間: 45〜60分
『ドミニオン』
(現在は第二版が販売中)
・プレイ人数: 2人〜4人
・参考年齢: 8歳以上
・プレイ時間: 約30分
もし面白かったと少しでも思っていただけたなら、評価(★)をいただけると嬉しいです。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます