第10話 17の地図
高校2年生、17歳
本当ならば、高校3年生
橘は昼間の高校を退学になり、少し良かったと思う事が1つだけあった
それは2年生にならなかった事だ
小学生2年生の時に、お爺ちゃんが亡くなり
中学2年生で、親友が病気で亡くなった
対して気にしていたわけではないが、学校を退学になった時は、言い訳の様に『2年生にならなくて良かった』と橘は心の中で思っていた。
橘はお好み焼き屋で働いて貯めた貯金で、バイクの免許を取り、中古でバイクも購入した。
仕事も脚が出来たことで、時給530円の仕事からもう少しお給料が貰えるように、定時制野球部のキャプテンの紹介でフェンス屋さんで働く事になる。
不思議な物で、免許が無かった時は、事故をすることも、捕まることも無かったのに、免許を取った途端に今までの精算の様に、事故をしたり、捕まったりを繰り返した。
それでも、橘は仕事を遅刻したり休んだりすることは1度も無かった。
授業の休憩時間中
学校の裏で同級生達とタバコ🚬を吸っていと…
同級生『あ、東先輩だ💦』
橘『誰⁉️』
同級生『橘くん、知らないの⁉️うちの学校の番長だよ💦』
橘『えっ😱番長とかいるの⁉️ださぁ(笑)』
同級生『いや、あの人、朝鮮学校の生徒30人相手に山手線の車両の中で1駅で全員やっつけたヤバイ人なんだよ💦』
橘『まじで😲⁉️マンガじゃん😁俺なんか暴走族5人相手にボコボコにやられたよ😅中坊の頃(笑)』
東『おい、お前こっちみて笑っただろ⁉️』
橘『めっちゃイケメンだなぁ、笑ったらいけねぇ…』
バチン🤜💦
鋭いパンチが橘の左頬をとらえた
橘『おもしれー』
同級生『すいません🙏💦』
同級生が東と橘の間に入った
同級生『東さんすいません🙏ちょっと僕達ふざけてただけなので、許してください』
橘『村さん謝る必要なんてねぇーよ💢💨』
東『お前、名前何て言うんだ⁉️』
橘『関係ねぇー、殴らせろ💢』
同級生『すいません🙏東さん許してください』
東『わかったよ、なかなか面白い奴だな、この坊主』
橘『はっ💢坊主じゃねぇけど💢』
村瀬は橘の同じクラスではあるが、歳は橘の1つ上、18歳だ。
村瀬『橘くん何で喧嘩するの⁉️喧嘩して楽しい⁉️』
橘『えっ、楽しくはねぇーげど、ムカつくからするだけだよ』
村瀬『じゃあ喧嘩するのは止めて楽しいことしようよ🎵🤗橘くんもバイク乗っているからバイク好きなんでしょ⁉️週末学校終わったらツーリング行こうよ🎵😉✨』
橘『まぁ、良いっすけど💦』
村瀬『じゃあ決まり🎵🤗』
橘は嬉しかった
これまで喧嘩は沢山してきたけど、村瀬の様に喧嘩を本気で止めてくれる友人は居なかった。
同級生でもお兄ちゃん的な存在の大事な友達が橘には出来た🎵
週末の土曜日
約束のツーリングの日だが、生憎に朝からどしゃ降りの雨が降っていた☔
橘は仕方なく電車で学校に行き
教室で村瀬と会った
村瀬『橘くん、雨だから仕方ないね、僕も今日は流石に車で来たよ😅来週にしよ🎵🤗』
橘『そうだね😅来週にしよ🎵』
橘はその日、いつもの仲間を家に集めて麻雀をしていた。
深夜3時をまわった頃、突然に家の電話が鳴った☎️
『はい』
『あの、私…』
クラスの女子からの電話だった
『なんだよ、こんな時間に⁉️』
『村さんが、村さんが、😭』
『村さんが何だよ⁉️…ちゃんと言えよ💦』
『村さんが、事故って死んだ😭』
『…そ、そんな訳ないだろ、お前デマカセ言うなよ💢』
『ほ、ほんと…😭』
『だって、村さんと今日は一緒にツーリングに…💦』
村瀬は学校のすぐ近く、本牧のトンネルを抜けた所で、雨でスリップをし、中央分離帯にぶつかり首の骨を折り即死であった。
外傷はほとんどなく、綺麗な寝顔は今にも起きてきそうな、優しい顔であった。
村瀬は走り屋だったが、性格通り決して危ない運転をするわけでもなければ、運転が下手な訳でもない。
突然の出来事と、つい先日の事、雨が降っていなければ、一緒にツーリングをしていたこと
色々な事が橘の頭の中をぐるぐると廻っていた。
本当は、俺が死んでいたんじゃないか⁉️
本当は、俺が死んだ方が良かったんじゃないか⁉️
また、2年生か…
何でこんな好い人が死んで、俺みたいなどうしようもない奴が、のうのうと生きているんだよ😭
何でだよ😢
橘はくる日もくる日も悩んだ💦
『何で俺みたいな奴が生きているんだ⁉️何で俺みたいな奴を大事にしてくれる仲間が死ぬんだよ⁉️😭』
自問自答を繰り返した
朝早く、6時には起きて仕事に行く
夜仕事が終わり、学校に行く、終わったら部活をし、先輩に付き合い、夜中1時頃に自宅へ帰る
お風呂に入り、2時にはベッドに入るが
疲れている筈なのに、『何故だ⁉️何故だ⁉️』と色々考えてしまい寝れない😢
やっと寝れそうになる頃は、もう朝の5時だ💦
仕事に行かなきゃ💦😢
この頃、橘を苦しめたのは何度も何度も同じ夢を見ることだ
その夢は、準徳高校に戻ることが出来て甲子園に出場する夢だ💦
この頃には、【うつ病】等と言う言葉は無かったが、橘の精神状態はかなりヤバかったであろう。
人生が変わった橘は、どの様になっていくのだろう⁉️
高校球児から、階段を転げ落ちるようにして、挫折をし、友達の死が17歳の少年を悩ます💦
何の為に生きているのか⁉️
何で生きるのか⁉️
橘の17歳の地図はあまりにも重たい物であった💦
名も無き男の人生 TEN @tomohiro0289
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
フォローしてこの作品の続きを読もう
ユーザー登録すれば作品や作者をフォローして、更新や新作情報を受け取れます。名も無き男の人生の最新話を見逃さないよう今すぐカクヨムにユーザー登録しましょう。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
関連小説
あの雑紙、分別しました!〜グータラ妻のダメダメ夜話 再び最新/たまきみさえ
★39 エッセイ・ノンフィクション 連載中 52話
競馬 土日の重賞予想と結果&反省最新/ワタナベヤスヘ
★35 エッセイ・ノンフィクション 連載中 492話
うたかた最新/西しまこ
★87 エッセイ・ノンフィクション 連載中 129話
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます