第9話 天津飯君と2年生のみんな

今日は待ちに待った遠足の日です。とてもいい天気です。

2年生のみんなはバズで郊外にある畑に行って、いもほりをします。

朝、のりまき君はもう一度リュックの中をチェックしました。

いもほり用のスコップ、いもを入れる袋、ピクニックシート、おやつ、そこにお母さんが作ってくれたお弁当を入れ、すいとうを持てば、さあ出発です。

昨日の晩はウキウキしてなかなか眠れませんでした。

のりまき君が学校に着くと、すでにバーガー君もビビンバ君も来ていました。

バスが来たのでみんな乗り込みました。

バスの中で、のりまき君とビビンバ君は隣どおしで前の方の席でした。

天津飯君は後ろの方の席で、隣はバーガー君、その周りにはパスタ君、パエリア君、エスカルゴ君、フィッシュアンドチップス君が座っていました。

いもほりが終わり、お弁当の時間になりました。

のりまき君が手を洗おうとトイレに行くと、天津飯君が手を洗っていました。

そでをめくっていた天津飯君の腕には赤いポツポツがありました。

のりまき君はそれを見て、「天津飯君、そのポツポツ何?」と聞きました。

天津飯君はあわててめくっていたシャツをおろし、何も言わず走って行ってしまいました。

天津飯君はなぜかパスタ君と仲が良く、パスタ君は少し天津飯君の子分のようです。パスタ君は天津飯君に色々おもちゃをもらっているようです。そんな二人は仲良く同じピクニックシートに座ってお弁当を食べました。その周りにエスカルゴ君、パエリア君、フランクフルト君、フィシュアンドチップス君が二人を囲むように座っていました。

それから1週間後、2年生の間でみずぼうそうがおおはやりになりました。    のりまき君とビビンバ君はポツポツは出ましたが、熱は出ませんでした。

のりまき君のクラスはそれほどではありませんでしたが、バーガー君は大変でした。体じゅうにポツポツができ、2週間以上も学校を休みました。

隣のクラスはとてもひどく、学級閉鎖になってしまいました。

まずパスタ君がみずぼうそうになりました。その後遅れてパエリア君、フィシュアンドチップス君とエスカルゴ君、そしてさらに遅れてフランクフルト君がなりました。みんなバーガー君と同じで症状がひどく、長い間学校を休んでいました。

ようやくみんなが元気になって学校にやってきました。

バーガー君が「どうしてこんなにみずぼうそうがはやったんだろう?」

フィッシュアンドチップス君「急にこんなにはやるの変だよね。」

フランクフルト君「普通は最初に誰かがみずぼうそうで学校休んでさ、次に誰かがうつってて感じだよね。」

バーガー君「いったい誰が最初にみずぼうそうだったんだ?」

バーガー君は天津飯君の顔に今までみたことのない丸いあとがあるのを見つけました。バーガー君は責めるように「天津飯君じゃないのか。」

天津飯君「僕は学校休んでないし、バーガー君は症状がひどかったから、君こそ一番になったんじゃないのか?」

そんな会話の中で、のりまき君だけが本当のことを知っていました。

でもこわくて何も言えませんでした。



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のりまき君と仲間たち  わさび @wasabi2

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