3-2 『女神』と言う存在
「『女神』は、生まれた時から『女神』なんでしたっけ」
『そうなのよ。ナチュラルボーンゴッデス』
誰かが言っていた、『女神』と名乗る上位存在は、ある日突然発生したと。
世界を管理する存在。均衡を保つために監視をする。
その為に存在し、生きていく世界の理の外に立つ存在。
あくまで仮説であるが、『女神』とは世界そのものが自分を管理するための外部装置を生み出したのではないかと思う。
『女神』は世界を管理する。時に生命に干渉してバランスを調整し、世界がより長く存在し続けるようにする。
けれど、自我を持った生命は時に暴走して世界を内側から破壊してしまう。『女神』はその際に外部から勇者を送り込んだり、様々な対策を行う。
それでも、世界の崩壊を止められないこともある。
その場合は、世界をゼロから作り直す――生構築を行う必要がある。そのスイッチを押すために、『女神』は存在する。
『なーんか、上の空じゃない」
「すみません。ちょっと考え事していて」
『なによー、女神の話ばかりに話をさせておいて。罰としてエイキチの話をするのだわ』
「あんまり面白くないですよ。ごく普通の異能力者ですから」
『いや、異能の力を持っている段階で普通じゃないのだわ』
あ、珍しく女神様にツッコまれた。
『それに、落ち着きすぎているのだわ。エイキチ程の力を持っていたら、もっと浮わついててもおかしくはないのに。なんか落ち着きすぎてるのよね』
「それはまあ、両親のおかげです」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます