処女は恥ずかしいことじゃない!!

姫野茉衣花

第1話


肌がジリジリと燃えるような暑さ。雲の隙間から細く覗き、強く刺してくるような日差し。


私は生きている意味があるのか?処女だし処女だし処女だし。


強いコンプレックスがあったり環境に苦しめられた生活をしているわけではないが毎日これを思う。




私は19年前ごくごくごく普通のどこにでもいるサラリーマンの父と容姿がイケてるわけでもなく飛び抜けて頭がいいわけでもないごくごく普通の母の間に産まれた。


しかし私は普通の両親に普通に育て上げられた普通の少女なのだが一つだけ周りとは桁違いの才能を持っている。そう、妄想だ。

恐らく妄想力で私に出るものなどいない。

新聞の文字を見ただけでもBLやレズもののいわゆるアッチ系の想像を何百倍にも膨らませることができる。


両親は私を花純と名付けた。


なんと。両親は娘の名前までもいわゆる"普通"の名前にした。


どうしてこの名前にしたかなんて聞くまでもない。両親は人生を普通に過ごしてきてこれからも普通に生きていくつもりだから。


"普通"は一般的に考えて可も不可もないプラスもマイナスもない、多くの人々が選ぶ選択肢である。多くの人々が選ぶということはどういうことか?つまり普通なのである。


では、私にとって普通とは何か?

刺激、意地、奮闘、そういった心の底から何かを感じられることの出来ないもの。


わかりやすく言うならば普通とは枕。枕は毎日普通に潰され毎日普通によだれが垂れてくる。でもそれは枕にとっては当たり前のことつまり普通のこと。


しかし、一部の枕は旅行においてほとんどの日本国民が一大イベントとしているであろう枕投げが開催される。そう、枕投げは枕達にとっては刺激である。


普通に過ごしてきた枕(私)が枕投げという名の刺激を受け妄想で世界一を取りたい物語なのであーる。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

処女は恥ずかしいことじゃない!! 姫野茉衣花 @__maiii__20

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る