語られなかった最強武将の転生転移

第154話 透明な腕

投稿間隔が……すみません

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「「「「神夜！」」」」

神夜が戻る少し前に少人数での手との戦闘が解除され皆が集まり、神夜と武田抜きの陣形になっていた。しかし、少人数での戦闘の際に怪我や死亡によって完璧な陣形とは言えないものになっている。

「武田は何故戻ってこない！」

「分からん！アイツは水落ちた後に消えたんだ！」

「どういう事！？」

「それよりなんで人数が少ない！？」

「死傷者が出たからだ」

「っ！誰だ？」

「神夜！それは後だ！目の前の敵を倒せなければ全滅するぞ！」

『あ、忘れたけど昔のよしみで君がよくやってた技を使えるようにしてあげるよ。あ、でも得意だったのは無理だから』

「何処にいる？」

目の前の手を警戒しながら目線を動かし先程会った輪郭しか見えない存在を探す。

「おい、神夜。刀が……」

「刀？なんだコレは？」

刀に纏わり付く、海の中に星空が広がっているような綺麗なエフェクト。

「綺麗」

「本当にね」

近くに居た特に仲が良い女子2人が刀に付いたエフェクトを見て一言零す。天祝小晴（あまときこはる）と滝元狐子佳（たきもとここか）だ。

「小晴、心佳。無事だったか、死傷者は何人だ？」

「今の所11人よ、怪我人は8人よ」

「そうか……」

「大丈夫、頑張って全員蘇生しよう！」

「そうだな、まずはこのダンジョンを攻略しよう」

余り塊すぎてもいけないので、一定の距離を開けて戦闘態勢に入る。

ボスである手は次々と1ヶ所に集まりだし、花束のようになっていった。

指の先からビームを出し、叩き潰そうと物理攻撃をし始めた。

「【全強化（オールアップ）！】」

小晴が全員を強化をし、ビームを避けて物理攻撃をしようと近付いてきた手に攻撃をする。

神夜も他の皆も先程までの戦闘によりスキルを使っているのでスキルを使わずに攻撃するしかない。

斬って、切って、叩いて、締めて、刺してなどそれぞれの武器で手を攻撃する。

「ふっ！」

輪郭しか見えない存在がつけたエフェクトを纏った刀で手を斬りつける。

すると斬った箇所が膿が溜まったかのように腫れていき、限界まで膨れると破裂し手に溝が出来上がった。そして手が消えていくのを見届けると。

「何だこれは…」

「神夜のその刀の力か？」

物作りチームの一人である陣東（じんとう）が今の光景を見て尋ねてきた。

刀に能力が付いた訳ではないだろな、アイツはよくやっていた技を使えるようしたと言っていた。それならこの刀の能力では無く、俺自身の能力のはずだ。

「いや、俺自身の能力のはずだ」

「はずだ？何で断定出来ないんだ？」

「それは後で話す、この技は昔よく使っていた技のようだ。ただ得意では無かった様だがな」

得意では無い技でコレと言う事は、得意技はどんだけの威力があるというのだろうか。

「神夜！」

「了解！」

当てれば倒せると分かったので数人で隙を作り、そこに一刀だけ斬り付ける。

また斬りつけた場所が破裂し、手が消えていく。

このまま押し切れると誰もが思っていたが、どうやらそう簡単にはいかないようだ。

「何だ？手の先に透明な腕が？」