第2話 商人は沈黙した
ニルターレン連邦商国南部辺境都市ジェイムス
ニルターレン連邦商国は商人連合、又は商人ギルドによって運営される悪く言えば《ゼニゲバ》の集団である。
『安く買い高く売れ』『需要供給を見極めろ儲けれる時に儲けるのが商人だ』等色々な格言が有るが・・・
一つだけおかしな格言が存在する、それが『希少食材や肉、魚意外の根菜類や麦・穀物に限り商国内での定価は辺境都市ジェイムスのラステル商会を基準とする』『ラステル商会の食料品に限り加算は商国内でのみ輸送費だけとする』
ラステル商会とは?そこまでの権力を有するのか?
商人連合、商人ギルドに問い合わせた所、ラステル商会は末端の商会であり幹部役員会に所属はしてはいない。
但し根菜類と穀物に限り商国内外で飢饉に為ろうと干ばつに為ろうと水害が起ころうと安定供給する為に例外的に優遇されているし内部調査もしないらしい。
生き馬の目を抜く商国内において尚アンタッチャブルなラステル商会、ジェイムスで探せど所在地は知れず聞けど答えは無かった。
その後有力な情報を聞いた
『ラステル商会は南の山からやって来る』
その情報をもたらした乞食は次の日に側溝で溺死していた。
・・・・その口に大金貨を咥えて。
身の危険を感じ調査を終了する、本当にラステル商会とは?何であろう
辺境暮らしの農家ドラゴン 張果仙人 @tyoukasennin
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