"圧巻"という言葉がこれほどよく似合う作品を他に知らない

ここまでぶっ飛んだ物語は他にない。そう断言できるほどのクオリティ。精緻な文章に加え、くどくないユーモア。シリアスな場面はシリアスに、笑うべき場面は笑わせに。それが徹底されていてグダることのない場面展開。よく練られたストーリーは純粋に面白く、1度読み始めてしまえば続きを読みたい気持ちが抑えられなくなることだろう。そしてこの作品のなによりの魅力は、群を抜いて光り輝く圧倒的変態性だ。貞操逆転系にありがちな『無闇なエロ要素の多用』をすることのない作者の姿勢に尊敬の念を禁じ得ない。丁寧に描写された『"正しく変態"なキャラクター達』は、もはや狂気を感じさせるほどに愛おしく、見ていてとても心地よい。




変態とは無意味に安売りされたエロスではない。

しっかりとした背景があってこそ、真に変態なのである。




そのことを正しく教えてくれるこの物語は、もはや聖書だ。
まず間違いなく読んだ者の世界観、価値観を変え、より良い人生を生きて行くための道標となってくれるだろう。