第5話 初デート③ (夏鈴ちゃん視点)

「あ、こんにちは。今日はよろしくね」

(やっと来た!)


「うん、よろしく」


「待たせてごめんね」


(優しい!)

「全然待ってないから大丈夫だよ」

(本当は楽しみで1時半には来てたけど)


「そっか、ならいいんだけど」


「あ、あのさ」


「ん?なに」


「いや、今日の服も、か、可愛いです、ね」


(やったー褒めてくれた!オシャレした甲斐があったよ〜)

「///ありがとうございます」


その後は2人で電車に乗って映画館へ向かい、チケットを買う。


「あ〜結構混んでるね。真ん中の方はほとんど埋まっちゃってるし」


(すごく残念そうだなー)

「大丈夫だよ。ほら」


「これは?」


「座席の予約表」


「おー取ってたの」


「うん」


「さすが!しっかりしてるね」


「せっかくのデ、デートだし、楽しみたいじゃん!」

(はー、恥ずかしい)


「うん」


(この笑顔を見れればいいか)


そして2人で映画を見た。


(映画館でイチャイチャとかはないかな。ちょっと憧れてたんだけど。でも聖也くんすごく真剣に見てる。私が変なことをしない方がいいかな)


それからは私も真剣に映画を楽しんだ


2人で映画の感想を言い合い、次はゲームセンターに行くことになった。


私自身はゲームセンターにほとんど行かないので、取り方もわかんないしどれが取れやすいのかも分からない。

多分欲しいものも無いだろと思ってたけど、私は1目で欲しいと思ってしまうものがあった。

それはスターヴァーズで主人公や敵が使う光る剣である。


「これ、取れる?」


「どうだろう?やってみる。ゲーセンはよく行ってたから」


「うん。お願い」


(実はこれも憧れてたんだよねー彼氏にゲームセンターで取ってもらうの。でも取れるかなぁ難しそうだし)


100円を入れてアームを動かしてみた。


(あ〜、アーム弱!)


「大丈夫?これ取れる?」


「確かにアームは弱いけど、これなら取れるよ」


「ほんと?やった!」


それから、片方の爪で少しずつ動かしてみて、400円で取れた。


「ありがとう!」


「どういたしまして」


「私も何かプレゼントしたい」


「いいよ、難しいし」


「じゃあアレ撮ろう」

(本当は一緒に撮りたいって言うだけなんだけど恥ずかしい)


私はプリクラを指して言った。

聖也くんはなにかごちゃごちゃ言ってたけど勢いで押した。


2人でプリクラを撮った。


(聖也くん恥ずかしがってとっても可愛かったなぁ、さすがは恋人モード。私も恥ずかしかったけどそれ以上の収穫があった。このプリクラ大事にしよー)


それからは2人ともやることがないので駅まで帰ってきた。


「じゃ、気をつけて」


「聖也も気をつけて」


「帰ったら連絡するね」


「私も話したい」


駅で分かれて帰った。


(はぁー楽しかった。聖也くん、すっごく緊張してたなぁ。手とか繋いで見たかったけど、初デートじゃ早いのかなぁ)


そんなことを考えてると家に着いたのですぐに風呂に入り、ベットに横になった。


〈今日はありがとね。久しぶりに映画に行ったり、ほぼ人生初のプリクラを撮ったりして〉

〈めちゃくちゃ楽しかった〉


〈こちらこそ急だったのにありがとう。またどこか行こうね。せめて春休み中には行きたいかな〉


〈わかった。俺も行きたいから考えとく〉


「おやすみ。聖也くん」



———————————————————————

聖也くんと夏鈴ちゃんの不安とかすれ違いを描きたいと思ってるので、1つの出来事で2人の視点からを書くことを多くする予定です。

見にくい。分かりにくい。あると思いますがご了承ください。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

超ハイスペック彼女と凡人な彼氏(他校って不安だよな) 夕方 @teeru

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ