第4話 初デート② (聖也くん視点)

「あれ?」


夏鈴が指を指したのは、プリクラだった。


「どう?」


「あ〜、いいけど」


「けど?」


「実はプリクラを最後に取ったのが幼稚園の時に家族と撮ったのが最後で、使い方を知らないんだ」


「それなら大丈夫!私はよく撮るから。あ、もちろん、凛ちゃんとか遥ちゃんとかの女の子の友達だよ」


「気を使われるのはなんか恥ずかしいな」


「でも、こないだみたいに嫉妬させたら悪いじゃん」


「恥ずかしいけど、ありがとう」


「じゃあ撮ろう」


「うん」


それから俺と夏鈴はプリクラを2人で撮った。もちろん俺は夏鈴にされるがままでまるで玩具にされていた。


それにしても最近のプリクラはすごいんだな。

カップルモードとかあってほぼ個室状態のここで上手くイチャつけるようになっている。しかも思い出に残る。


顔の加工が激しすぎるのとちょっと値段が高いことが難点だが、夏鈴との初デート記念に作ったと思えばかなり安いだろう。


割り勘で悪い気がしたが、「2人の思い出たがら」と言われたら何も言い返せない。


「はぁー緊張した」

俺はカップルモードのせいでかなり疲れた。恥ずかしさと緊張で普通の疲れたと違った疲れ方をしている。

でも夏鈴と撮っていて楽しかった。


その後もゲーセンを周って、時間を潰した。


「次はどうしたいとかある?」


「うーん、ないよ」


「6時半だし、そろそろ帰るか」


「ちょっと名残惜しいけど、そうだね。あんまり遅くなるとお母さんも心配するだろうし」


「うん」


それから、先程集合した駅に戻ってきた。


「じゃ、気をつけて」


「聖也も気をつけて」


「帰ったら連絡するね」


「私も話したい」


2人の家は駅を挟んで逆側にあるので、そのまま2人は別れて帰ることになった。


(は〜楽しかった。初デート緊張したなぁ。大丈夫かな、失敗してないかな、不安だ。手とか繋いだ方がよかったかな?初デートでそれは早いか?わかんねー)

そんなことをグルグルと考えてるうちに家に着いた。


〈今日はありがとね。久しぶりに映画に行ったり、ほぼ人生初のプリクラを撮ったりして〉

〈めちゃくちゃ楽しかった〉


〈こちらこそ急だったのにありがとう。またどこか行こうね。せめて春休み中にはまた行きたいかな〉


〈わかった。俺も行きたいから考えとく〉


その後はいつも通り他愛もない話をして終わった。

———————————————————————

こんにちは、作者です。

実は作者自身もプリクラを最後に撮ったのが10年くらい前の幼稚園の時、1度のみなんですよ‪。なのでプリクラの仕様が分からず、具体的な事はカットになりました‪w


書いてたら彼女と撮りたくなりました‪。欲しい

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る