応援コメント

第10話 籠の鳥ふたり」への応援コメント

  • 流石はプロの方の作品。
    流麗な文章と練られたストーリーに、ただただ羨望と面白さを感じ入ってます。
    普通なら、武士と町人。
    刀を預けてあるとはいえ、ちょっとでも自分に分が悪くなったら
    無理やり廓の外に引っ張り出して、切り捨て御免にしてたかもしれません。
    作品中でもその緊張感が伝わってきます。
    これが、袖の下OKな役人と一緒だったら、間違いなく、適当に抑えるふりして
    森口家に薄雲は引き渡されていたかもしれませんね。
    この時一緒に来た役人が夏目様で良かったです。
    もしかして、夏目様の人柄を見抜いていたのでしょうか、とも思いましたが
    薄雲はこの時、とにかく姉様の無実を晴らそうと必死、決死の想いだったんですね。自分のことは考えずに。
    本来なら廓の小娘の言葉に耳なんか貸さないようないい年の大人、
    それも武士や役人たちが彼女の言葉に反論しても、五月蠅いと一蹴せずに
    聞き入っていく様も、とても自然で脱帽です。
    こういう場面は、下手すると嘘くさくなってしまい難しいのですが。
    まだ先があるようなので、少しづつ味わいながら楽しませていただきます。
    読ませていただき有難うございます。

    作者からの返信

    お読みいただきありがとうございます。プロを名乗るのはお恥ずかしい経歴で、面映ゆいほどのお言葉をいただき光栄です。
    この辺りの場面は、隆正目線では高慢で得体の知れない女だった薄雲の、人間味のあるところを見せたくて挿入したエピソードになります。頭の冴え以上に不正義に黙って淹れない彼女の意外かもしれない熱さ、読み取っていただけましたら嬉しいです。
    隆正が立ち向かう現代の事件の謎も残っていますので、引き続きお楽しみいただけると幸いです。