第3話 約束と思い出

「あの日の事覚えてる?」


「あぁ、今となってはいい思い出だ。」


「本当に危なかったから心配したよ。」


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「いやっほーーーーーーー!!!!!!!おい!修学旅行だぜ!!!沖縄だぜ、ボインボインのねえちゃんd」


その後冬也の姿は見ることは無かった。


そんな訳で、今日から二泊三日の沖縄修学旅行。真夏の太陽。湧き上がる海岸。透き通る海。なんと神秘的なのだろうか?琵琶湖と比べ物にならない。日本の海がすべてこれなら良かったのに。


しかし、今そんな事を考えている暇はない。この旅行をどれだけ楽しむか、それだけが問題だ。


「じゅん、一日目のプランって何だっけ?」


「あぁ。確か一日目は、14時に着いて、海辺に行き自由行動だな」


「よし、ナンパしに行こう」


「・・・・・・・」

(こいつ・・・)


まぁいい。早速きれいな海に入りに行こう。

今日の為に鍛えた腹筋!富士山の様な上腕二頭筋。鬼神が宿った背筋。よし、キマってる。


「お~~い、とうや~~~着替えたぞ~~~~」


「よぉ、おっ、結構鍛えたな。いい体してるじゃな~~い///」


「まぁな」


ん?周りが何故か騒がしい。


「じ ゅ ー ー ー ー ー ー ー ん い ち ー ー ー ー ー ー お   ー ー ー ー ー ー ー ー い ! ! ! ! 」


この元気な声、アニメボイス、聞き覚えがある。


「尚子ちゃん!!!!めっちゃ可愛い水着だね!!!冬也お兄さん、もぉびっくりしちゃう!!!」


「あ・・・ありがとうございます・・・・」


完全に引いてるな。


「この水着・・・どう・・・//」


「良いね。」


あの時買いに行った水着か・・・


正直に言って凝視できる訳がなかった。白い肌、小さい体、スタイルの良さが目立つ。パリコレにスカウトされてもおかしくないほどだった。


「ありがとう//」


「アツアツだなお二人さん。太陽と相まってより熱いぜ。」


本当に絞めるべきなのだろうか。


「まぁ、海に入りにこう。せっかくだし。」


「そうだな」


「いくぞぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!!」


「おぉぉぉぉぉ!!」「おぉぉぉぉぉぉ!!」



こんなに楽しみにしていた修学旅行が、悲惨になるなんて思いもしなかったな。



「じゅんいち!!!起きてじゅんいち!!!!!」



ここはどこだ?まさか、走馬灯か?



「まだ死なないで!!!」

微かに聞こえる癒し声



「ねぇ?じゅんいちは、私の事好き??」



「好きだよ!」



そこには、6歳ほどの子供が二人いた。



「将来、結婚しよ!」



「いいよ」









そうだ、あの時約束したんだ。

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結婚しようと幼馴染に言われて適当に「いいよ」と答えたらガチで結婚しました。 えぇ。高校生で小説家ですか??? @Shouri

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